こんにちは、中部メンテナンスセンターです。
今回ご紹介する修理は、当社のハイグレードブランド「ドマーニ」シリーズ食堂椅子(品番CLR405)
シートバネ落ち修理です。
バネを支えていた部分が壊れており、座るたびにバネ自体が底から飛び出してしまう為、座った際の
底抜け感を直して欲しいという依頼です。
入荷された椅子を見たところ、表張地に破れた箇所はありませんが、シート裏を確認したところ
バネが飛び出して、金巾の中央が山なりになっています。
シート裏の金巾を剥がしてみたところ、
①切れた麻テープが確認できます。これではバネが機能してませんね。
②傷んだ麻テープを外すと、バネの連結紐が切れてしまっているのと劣化し破けた麻シートが確認
できましたので、これらは補修をしていきます。
③連結紐を補修し、劣化している麻シートには緩衝材を当て補修します。
④次に、麻テープとバネの修理を行います。
用意するものは、画像の左から、A:麻テープ、B:麻テープを引っ張る治具、
C:麻テープとバネを連結する金具と、D:工具。
⑤麻テープを治具で引っ張り木枠に固定後、テープ下に有るバネの配置を調整したあと、
工具を使って連結金具で固定します。
⑥麻テープとその下に有るバネは、連結金具で1個あたり3点でしっかりと固定しています。
⑦最後に底張り(金巾)を張り完了です。
今回の故障は体を支える為のバネが完全に落ちてしまっており、かなり不快な掛け心地になって
いたと思います。
修理依頼品は、クラシカルなデザインでカリモクでも高価な椅子の部類になります。
しっかりとした材料と部品を使い、造り込んだ逸品ですので出来る範囲でお客様のご要望に添え
部分修理をお受けいたしました。
今回の修理代金は、
作業工賃(パーツ含む)¥12,400(税別)×6
合計 ¥74,400‐(税別)
※工賃は2025年6月現在のものです。