2018年6月の記事

こんにちは・・・・多摩営業所メンテナンス課です。

今回は、リビングテーブルの脚破損修理のご紹介です。

 
ご依頼品を確認しましたところ、脚と天板の接合部分が何らかの外部からの力で

完全に割れてしまい、画像のように脚が外れて使用できない状態となっていました。

また、天板部の一部の木が欠損してしまっており、この部分の補修も要する状況でした。
 
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修理依頼されたテーブルは、現在生産は終了していますが天板に「入り皮」を使用した

個性的なモデルでした。
 

ラバートリー材の入り皮とは:

生ゴムの原材料としてラバートリーの樹液を採取する際に、表皮に傷を付けるのですが、

木自体がその傷を治癒させる為に樹皮で被い尽くしながら成長していった部分で、黒い筋状

のものや黒い節のようなかたまりが、板材に加工した時に現れる特有の杢目のことです。

取れる量は限られており、貴重な部材と云えます。

 

修理の段取りとして、先ずは破損して外れている脚とテーブル本体の接着を実施します。
 
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①破損分離した部分の面同士を、これ以上破損しないよう丁寧に仮合わせし、接着時の
外観状況を確認予測します。
 

確認後エポキシ接着剤を用い固定接着します。尚、接着剤の乾燥に1日を要する為
1日目の作業は ここまでです。 

 
 

② 翌日、固着状態を確認後、接着剤などはみ出した部分を除去していきます。

 
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修正後の状態。綺麗に除去する事ができました。↑

 

③ 次に欠損した部分の補修に取り掛かります。
  欠損した木片は無くなってしまっている為、パテを使って欠損部分を補います。
 
  補修後の状態。ヤスリを使い平滑にします。
  天板部は非常に目立つ部分なので慎重かつ丁寧に面処理を行います。
 
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完了です!

④最後に色の補色と艶をあわせます。

  木材の柄や色調、部材同士の艶加減など、目立つ箇所なので慎重に作業をすすめ、

  無事完了いたしました。

 


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欠けた部分の修復に苦労いたしました。破損箇所が天板にまで及んでいたので

色艶をあわせるのが難しいのですが、今回はマットな艶消し仕上げだったので

違和感の出ないレベルまで仕上げることが出来ました。


 

■修理費用は

作業代¥6,500+往復運賃¥5,000

合計¥11,500(税別)

20186月現在価格になります。




こんにちは、横浜営業所メンテナンス課からの紹介です。
 
今回は、30年以上前に発売した食堂椅子の「背もたれ破損と籐の張り替え」という、
内容が異なる2つの修理の紹介です。
尚、修理品はお客様相談室にお申し込みいただき、
新横浜ショールームへお持込いただきました。
 
お預かりした製品のカタログ画像です。
 

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最初に、背もたれの破損状態から確認していきます。
何らかの衝撃で、向かって右側の木部が一部欠損するほど、かなり激しく
破損しています。
 
それに伴い、籐張りの一部もダメージを受けているので、修理の段取りとして、
まずは籐を剥がしてしまってから木部の修理に取りかかります。

欠損した木材の破片は、お客様が大切に保管されており、今回ご持参されて
いましたので、この破片を再利用して木部の修理をすすめていきます。
 
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先ずは籐部分をきれいに剥がして、画像のような木枠のみの状態にします。
 
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次に欠損した破片を元の位置に接着。外してあったもたれトップのパーツも位置合わせ
をして接着します。

破片は大きな歪みもなく、画像のようにうまく治まった様子です。

接着はエポキシ接着剤を使用して、固着させる為一晩おいておきます。
 
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翌日固着したのを確認してから、接着した部分の面を平滑にする為サンドペーパーなどで
表面を削り研磨します。
 
 
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すべての接着面が平滑になったら、新しい籐を張っていきます。

籐を張る際に、水で濡らして柔らかくして張り込む為、乾かすのに再び一晩おいておきます。

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https://www.karimoku.co.jp/blog/repair/2014/10/
 

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翌日籐の乾燥を確認後、先ずは籐部分の下塗り作業を実施します。

籐部分がある程度もとの木枠の色に近づいてきたら、接着修理をした木枠部分の着色を行います。

着色は筆塗りなどしながら色合わせをして、全体に補色していきます
 
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最後にフラット塗装で艶を整えて完了です。

木枠の修理痕もきれいに補色され、目立たなく仕上げる事が出来ました
 
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籐を新しく張替えておりますので、強度も充分確保されました。

これからも大切にご愛用ください。

ありがとうございました。

 

今回の修理代は

木枠接着修理代 9,100円(税別)

張替代 13,800円(税別)籐パーツ代含む

合計 22,900円(税別)

以上20186月価格になります。