こんにちは・・・・中部メンテナンス課からの紹介です。
今回の修理は、約30年ほど前に発売していました電話台で、カリモクの
中では比較的珍しいペールグリーンとライトグレー色で塗装されたカラー系
のアクセサリー家具です。
1980年代中盤、パステルカラーからモノトーンカラーに流行色が移行する
時期で、このようなカラーリングの製品がラインナップされていたようです。
カリモクの発売期間は、1986~1988年ぐらいでした。
永年大切にお使いいただいてますが、ライトグレー色部分全体には、
どうしても若干の黄変が見られます。また脚ベース板やペールグリーンの
天板には、小傷が大きくあります。
下周りは塗膜剥がれや打ち傷などが有ります。また、ライトグレー色なので
付着した汚れも見受けられます。
ライトグレー色やペールグリーン色等の塗りつぶし塗装は、通常の天然の
木目を際立たせる透明の塗装と比較して形状の歪みなどが目立ち易いため、
傷補修面の形づくりには、より精度の高い技術が要求されます。
作業は天板のキズの修理や脚ベースのキズの修理をまず実施し、黄変のあった
ライトグレー色部分を塗装して、別にペールグリーン色の塗装をしました。
再塗装修理後の画像です。ホワイトは当時の発色によみがえり、
画像からも判るほどきれいになりました。
天板横のキズはきれいに修復されています。
今回の修理作業で注意した事は、ベースカラーがホワイトとパステル調の淡い
グリーン色なので僅かな汚れも付着すると目立ってしまいます。
そのため、補色作業に用いるスプレーガンなどの修理器材をきれいに
清掃しなければならない点でした。
通常、茶系の塗料を使用する事が多い為、スプレーガンには少なからず塗料が
付着している場合が多く、これをきれいに清掃する事に細心の注意を払う必要が
ありました。
また、補色後の研磨も同様にサンドペーパーの汚れが付着してしまうことから
新しいサンドペーパーを使うよう気をつけなくてはなりません。
作業工程ごとに汚れが付かないよう注意を払いながら無事修理完了です。
当時のカラーリングが美しくよみがえりました!
当時を思い出すような仕上がりになったと思います。
ありがとうございました。
今回の全体再塗装修理費用は
■18,200円(税別)
■往復運賃・通常別途5,000円(税別)
■合計23,200円(税別)
※2017年3月当時の価格になります。