こんにちは、仙台営業所メンテナンス課です。

今回ご紹介する修理は、学習机の上置棚(品番:AT0571MY)キズ補修です。

 

学習机「ボナ シェルタ」シリーズの組み合わせアイテムとして好評をいただいている商品で、      

ボナシェルタシリーズのデスクにもワゴンにも取り付け可能で、使い方の変化に合わせて 

組み替えができます。

 

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入荷された修理依頼品は後部に損傷を受けており、変形して一部の塗膜がはがれてしまっています。

修理方法はいろいろありますが、今回はパテ埋めによる修理ではなく、出来るだけ破損した下地を

そのまま使っての修理をすることにします。 

 

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この修理に使う道具として、

①霧吹き、アイロン。 霧吹きで破損した部分に水をかけたあと、木材の特性を生かして、

 アイロンで熱を加え押しつぶれたところを膨らませます。 

 

②瞬間接着剤、目立て、サンドペーパー。ある程度形を整えたあと瞬間接着剤で固め、

 目立てなどで表面を研磨してかたちを維持させます。 

 

③ホットナイフ、ハードワックス。 ハードワックスで近い色をつくり、ホットナイフで

 溶かしながら表面に付けてふたたび形を整えます。 

 

 

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①②③の道具で補修したあと、上塗り用のエアゾールを塗布しツヤ合わせして完了です。 

 

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1-9.jpg 

一度ついたキズを無くすことはできませんが、出来る限り目立たないように

していく作業です。

状況や状態に良し悪しが出ますが差をなくすよう、また、お客様に喜んで頂けるよう

まい進します! 

 

今回の修理代金は、

作業工賃¥3,000(税別) 

こんにちは、北陸営業所メンテナンス課です。

 

今回ご紹介する修理は、20年ほど前に納入された病院の病棟内で使用されている

食堂椅子の木製アーム部再塗装修理です。 

 

再塗装修理は作業の工程数が多く時間がかかるため、病院業務に支障がでないよう

総数10脚を5脚ずつ2回に分けて修理を行う事になりました。 

  

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↑修理工房に入荷されてきた食堂椅子。  

20年ほど使用された椅子とは思えないほど椅子本体のガタツキや張地破れは起きていませんが... 

 

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よく見ると、木部にキズや色ハゲなどが出来てしまっており、とくに手や腕が触れるアーム部分は

もっともひどく傷んでしまっています。 

 

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塗装作業の前準備として、モタレやシート部分は塗料が付かないようビニールをきれいにかぶせて

保護します。なお、シートの角は張地と木部が接触しているため、張地に色が付かないよう周辺の

張地をはがしておきます。 

 

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次に塗膜をはがしていく作業にかかります。サンダー工具などを使い、木地が出るまできれいに

むき取っていきます。サンダーが使えないキワ(右画像矢印)の部分はサンドペーパーを使い、

手で丁寧にむいていきます。 

 

1-9.jpg 1-10.jpg 

①付いていた塗膜はすべてむき取られました。 

②下地処理としてウエス(布)をつかって目止め剤をすり込んでいきます。

目止め剤は塗料が必要以上に木に染み込まないようにする事と、木部表面をなめらかにして

見た目を美しくする為のものです。 のちの着色にムラが出ないようしっかりとすり込んでいきます。 

 

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③次にスプレーガンを使い、中塗り処理としてサンディングシーラーを塗布します。

サンディングシーラーは厚塗りする事で、乾燥後サンドペーパーなどで研磨し、表面をよりなめらか

して質感をアップさせたり、塗料の密着性と耐久性を向上させます。 

 

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④乾燥後サンドペーパーで表面を研磨していきます。

サンドペーパーは#400番を使います。 #400とはペーパーの目の粗さを指す数字で、

番手という単位で表します。番手の数字が大きいほど目はきめ細かくなります。ちなみに

400番は塗装前の処理に適した番手となります。  

 

1-15.jpg 1-16.jpg 

⑤全体の研磨が完了後、着色塗料を塗布します。 名称はアーバンコニャック色。

台数は5脚あるので、色の濃さ加減を見極めながら着色していきます。 

 

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⑥最後に仕上げとなる上塗り剤(ウレタンフラット)で塗装をして塗膜とツヤ合わせをします。

今回はオリジナル同様に4分ツヤ消しにしました。

吹き付けの加減を調整して塗料のタレやざらつきがでないように丁寧に吹き付けていきます。 

 

1-20.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像 1-21.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像 1-22.jpgのサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像のサムネイル画像 

乾燥後、一部はがしていたシート張地を元に張りもどしてすべての修理作業が完了しました! 

 

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1-26.jpg 

20年ほど前に、医療施設へ一括納入した椅子のリフレッシュ修理でしたが、

アーム木部のみの再塗装修理でも、椅子が見違えるように綺麗になったということで、

ご依頼先に大変喜んでいただけました。

やはり、修理後にご依頼先からお褒めの言葉をいただけると嬉しいものですね。

 

【修理費用】

技術料金 1台 \18,000円 ×10台 ¥180,000

配送経費 1台  ¥2500円 ×10台 ¥25,000

合計        ¥205,000(税別) ※当時料金

 

 

こんにちは、中部メンテナンス課です。 

今回ご紹介する修理は、※「うづくり仕上げ」和風民芸調リビングチェアです。

 

肘掛け部分の塗装が剝がれ傷んだ為、再塗装の修理をご希望されているものでしたが、

修復には木表面を剥き取る場合が多く、その際に表面の「うづくり仕上げ」が消えて無くなって

しまう事がある為、お客様へは事前にご理解をお願いし了承頂いての修理となりました。 

 

※うづくり仕上げとは・・      

うづくり説明文.jpg 

 

商品紹介画像.jpg 

◆今回の修理依頼品は、和風民芸タイプのリビングチェア(品番:GX49**)です。

 2000年~2007まで販売されていたモデルで、当時取り扱い店が限定されていた商品でした。

 木部フレームとモタレ、シートクッションは別売設定されており、クッションは4種の張地から選べる

 ようになっていました。

 入荷商品画像.jpg 

 ↑お預かりした椅子は4脚です(両肘×1・片肘×2・肘無×1)。

 肘部分の塗膜が経年劣化に伴い、木材表面の先端部分の塗膜は剥がれてしまっています。

 「うづくり仕上げ」の為、くぼみの深い箇所は塗料が残っている為、傷んだ部分がより目立った

 状態となってしまっています。 

 洗面器.jpg  

修理作業の段取りとして、まずは①写真の掃除道具を使用して木部全体を洗浄し、表面の汚れなどを落して

乾いた布で全体を拭き上げて行くのと同時に、キズ・欠け・塗膜の状態も確認していきます。

状態として塗膜の剝がれや細かな凹みキズ、皮脂などの汚れはありますが、この程度なら既存の塗膜を

ある程度残しつつ、うづくりの風合いをそのままにした修理が出来そうです。

 

#サンドペーパー.jpg

つぎに、

②新たに塗布する塗料の密着性を高める為、#150・200・320番の順番で、サンドペーパーで空研ぎして

いきます。 なお、全体のペーパー掛けはすべて手作業で行っていきます。  

この段階で凹み・欠けなどの修正をし、塗装の仕上がりをイメージしながらペーパーの剝き取り方に

強弱を付けて作業して行きます。 

  

【次に行う 塗装の工程について】 

塗工程.jpg  

塗装の工程は大まかに、③木地着色・下・中塗り・空研ぎ→④補色・上塗りの順で作業し、剥いた部分も

スプレーガンを調整しながらボカシを作り、オリジナルに近い塗装へと再現させていきます。 

 

ビフォーアフター.jpg

「うづくり」の風合いも壊れず、色のぼかしも再現し上手く仕上がりました。

現物の状態を確認して修理方法を検討しましたが、判断に間違いは無かったようです。

 

エラストフラム.jpg

最後に、エラストフラムの交換とニードルフエルトを張り替えてすべての修理が完了しました。 

 

職人の一言.jpg   

「うづくり」仕様の再塗装修理という事で、お客様には条件つきでの修理というご提案でしたが現物の状態と

「うづくり」という特性を極力無くさない方向で検討した結果、より難儀で技量を伴う作業となりましたが

上手くまとめられたと思います。

これからも末永くご愛用頂けると幸いです。

 

今回の修理代金は、

部品代\5,200+作業代\87,200=合計\92,400【税別)

※当時の価格です

 

こんにちは、大阪営業所メンテナンス課です。

今回ご紹介する修理は、小物家具(電話台)本体がぐらついてしまい、使用に支障が出てしまっている

というものです。 購入されてから約35年ほど経過した状況で、各接合部の接着剤が劣化してしまった

可能性があります。

 

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◆今回の修理依頼品は、「グランドコロニアル」シリーズ、電話台(品番:AX1150WL)です。

 当社のロングセラーシリーズ「コロニアル」シリーズの上級シリーズとして、小物家具の他、リビング

 ダイニング商品も設定されたフルアイテムシリーズでした。

 アメリカ開拓時代の民芸家具をデザインベースに、大陸特有の砂嵐による風化現象をイメージ

 させる為、※「サンドブラストフィニッシュ技法」を駆使して製作されたものでした。

 

※サンドブラストフィニッシュとは・・ 

サンドブラスト.jpgのサムネイル画像

 

3点画像.jpg  

お預かりした製品は脚部接合箇所の接着剤が切れ緩んでしまい、全体が大きくぐらついてしまう状態です。

そのため、修理は構成されている各パーツをバラバラに分解した後、接着剤を塗布し再組付けを行う事

になります。

 

まずは、①上部収納部と脚部の組付けねじを外していきます。②収納部分が外れた状態です。

その後も各構成パーツを丁寧に外していきます。 

 

ばらした画像.jpg  

↑すべてのパーツを外した状態です。

分解作業の際は、同時に汚れや古い接着剤の残りカスなどをきれいに除去していきます。

 

こうして見ると小物家具ですが各パーツは精密に造りこみがなされており、割れや大きな変形などは

有りませんでした。 パーツの点数がかなり多いので組み戻しの際は間違わないよう、各パーツに

ナンバリングを付け整理しておきます。  

 

再接着画像.jpg 

脚部の各接合部に接着剤を塗布し、ベルトで固定圧着します。

接着剤は2液タイプのエポキシ接着剤を使用。速乾性ではない為、乾燥固着させる為丸一日この状態で

乾燥させます。  

乾燥中の状態時を利用して、面相筆を使い一部の色剥げ部分を補色補修しておきます。 

  

最終画像.jpg

翌日、ベルトを外して各接合部位の固着を確認後、上部収納部を元通りに組付けてすべての修理作業が

完了しました(前面のスライド天板も無事可動しました)。  

 

職人「の.jpg

お客様より、新婚当初に購入した思い入れのある製品で、約35年ほど使い続けて今回初めて修理の

依頼をされたのだそうです。  

電話台という名称の製品も絶滅危惧種的なもので、現在このような造りこみの商品は市場にもなかなか

無いものですし今回はそうした背景もあり、いつも以上に気持ちを込めて修理させて頂きました。

ありがとうございました。 

 

■今回の修理代金は、

 作業代 ¥9,000(税別)

 

 

こんにちは・・・・東京北営業所メンテナンス課です。 

 

今回のご紹介は、リクライニングチェア、オットマンのリーニングです。

※スエード調の人工皮革を張ったリクライナーのクリーニングが出来ないか、というご相談が

当社お客様相談室に寄せられ、ご対応する事になったものです。

 

クリーニングは高圧洗浄と吸水洗浄を行う為、織りや品質感が独特な人工スエードは

クリーニング実施後生地を傷めたり風合いが変わってしまう恐れが有り、お客様へは

その点のご理解とご了承をいただき今回実施する運びとなりました。

 

◎弊社ホームページのクリーニングに関する注意事項では、以下の通り明記させていただいています。 

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 お預かりした椅子の状態は汚れが染み状に変色しており、リクライニングチェアはアーム、

 シート部が特に汚れている状態。 オットマンは若干汚れは薄い状態ですが表面全体に

 染みついた状態です。 

  

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 同色の張地サンプルで色の違いを確認しておきます。クリーニング後も確認し、色合いの

 目安とします。クリーニングには以下の機器を使います。

 ①スチームクリーナー: 高温の蒸気を当て汚れを分解。殺菌消臭も期待できます。

 ②リンスクリーナー : 洗剤で落ちた汚れを水ですすぎ、その水の吸水もします。 

  

 【クリーニング作業】

 1-11gazou.jpg 

 ①まずは、専用の洗剤を全体に噴霧していきます。

 ②ブラッシングをして洗剤を浸透、汚れを浮かせていきます。

 ③スチームクリーナーを使い、高温のスチームで繊維の奥まで洗浄します。 

  

 1-12gazou.jpg

 ④リンスクリーナーで水を噴射して汚れを洗い出しながら、バキュームで汚水を吸い込んで 

  いきます。

 ⑤吸い込んだ汚水はリンスクリーナーに設けてあるバケツに流れ込む仕掛けになっており、

  ご覧のようにかなりの汚れが吸い出されたのが確認できます。

 ⑥同色のサンプルで再確認。濡れているので色調の濃淡差有りますが、乾けばかなり近い

  色調になりそうです。 

 

 1-13gazou.jpg

 オットマンで約60分の作業時間を要しました。リクライナーも同様の手順で作業を実施し、

 約2時間半ほど要し、合計3時間半掛けこの日の作業は終了しました。

 一旦乾燥時間を設け、後日最終洗浄(濯ぎ作業)を実施します。

 

 【最終洗浄後】 

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 1-15gazou.jpg  

 後日2回目となる作業を実施。 薄茶色の汚れが消え、清潔感のあるライトブルーが復活

 しました。 作業後約1週間程乾燥させたのち、ブラッシングで表面をならし完了しました。

 張地サンプルとの色差もほぼ無くなりました。 

 

 1-16職人のひと言.jpgのサムネイル画像

 人工スエードの張材は生地の特性上、洗浄後に表面にスジが入ったり風合いが変わって

 しまう恐れも有りましたが、その点を意識しながら丁寧に時間を掛け作業させて頂きました。

 張地に大きなダメージも無く終える事が出来、良かったと思います。 

 

 

 今回の修理代金は、

 作業工賃¥16,800(税別) ・ 配送費¥7,500(税別)

 合計 ¥24,300(税別)

 ※お預かり期間 3週間

こんにちは・・・・西宮営業所メンテナンス課です。

今回の修理は、お客様宅で実施した食堂テーブルの幕板部分をのささくれ、補色修理を

ご紹介致します。

 

修理箇所はテーブル本体の「幕板」というもので、天板下の脚と脚との間に配置されている

長い板状の部分です。  この部材の役割としては、テーブル本体の補強や反りの防止、

デザイン性などが挙げられますが、

 

今回の傷みの原因として、経年劣化や出入りの際に膝などが接触するなどして塗膜が剥がれ

たり、角面にささくれなどが生じてきたようです。


1-1.jpgのサムネイル画像 1-2.jpg



1-3.jpg

修理の手順としては、まず速乾性の充填剤を塗布してささくれ部分を固めていきます。

充填剤が固着後、「目立てヤスリ」で凹凸した面を引っ掛かりが感じなくなるまでしっかりと

研磨していきます。


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幕板の角面全体が平滑に出来たら、下処理の仕上げにスチールウールで表面を軽く研磨して

ならしておきます。 次に面相筆を使い、色が剥げた部分に補色していきます。

補色が完了しましたら、エアゾール式の着色スプレーで色合いが自然な感じになるよう軽く

塗布しておきます。

 

1-5.jpg

塗装の仕上げは、ラッカーフラット(透明の上塗り剤)を幕板全面に吹き付け、艶合わせを

施してすべての修理作業が完了しました。

 

職人のひと言.jpg

仕上がり確認を頂いたお客様から、いままで来客がある度にささくれで洋服を傷つけないかと

心配でしたが、これで安心してテーブルが使えるようになりました、と喜んでいただけました。

ありがとうございました。

  

 

修理代は

幕板修理技術料金 ¥7,700

出張費         ¥5,500

合計          ¥13,200(税込み)

※技術料金は当時の見積価格です。見積額は破損状態により異なります。

こんにちは、東京南営業所メンテナンス課です。

今回ご紹介する修理は、購入間もない椅子の脚を20ミリカットするものです。

 

お客様より、購入後座るたびにシートの位置が高すぎる感じがあり困っていたが、

カリモクのホームページで同様のブログ記事を見つけ、修理ができる事を知り

依頼されたそうです。

 

カットする数値は、以前に使用していた椅子のシート高が丁度良く落ち着く感じが

したとのお話しがあり、20ミリカットして同じ高さにする事となりました。

作業の際切り粉が出る事や生活に支障が無いよう短時間で完了出来るよう、  

現地に出向きメンテナンスカーの車内で実施する事に致しました。

 

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早速作業に取り掛かります。

まずは、取り付けてあったキズ防止用のフェルトを丁寧に剥がしていきます。

なお、商品にはフェルトは付いていません。必要の際はホームセンター等で購入する

必要があります。  

 

1-4.jpg

②「毛引き」という道具を使い 、カットする部分にマーキングを付けます。

  毛引きに付いている刃を20ミリに調整し、脚先端に当てがって脚まわりに

  マーキングをしていきます。  

  マーキングすると③のように脚周りに平行な線が付きます。 

 

1-5.jpg 

④付けた線は見えにくいので、画像のようにマスキングテープを貼り、はっきりと

 確認ができるようにしておきます。

⑤念のため曲尺(かねじゃく)を使って、カット位置の数値を確認しておきます。

 ご覧の通り、20ミリにきちんとマーキングがされています。 

 

1-6.jpg

⑥カット作業は、マスキングテープのラインに沿って手鋸(てのこ)でカットしていきます。

 ラインから逸れると、後の調整作業に時間を要する事となるので、丁寧に脚4本とも

 カットしていきます。 

 

1-7.jpg 

⑦カット後、切断面はかなり鋭利な形状となっている為ヤスリなどを使い

 角を落とす面取り作業を行います。 

 

1-8.jpg

⑧面取り部分は補修用ペンで補色していきます。

⑨ガラス板に乗せ、ガタツキの有無を確認します。 

 ガタツキがある場合は再度ヤスリなどで研磨してガタツキがなくなるまで調整します。

  

1-9.jpg

最後に新しいフェルトを貼り付け、すべての作業が完了しました。   

 

1-11.jpg

お求め頂いた椅子が少しでもお客様が使いやすいようにお手伝い(カスタマイズ)出来た

事をうれしく思います。これからも家族の一員として永くお使い頂けると確信しております。

ありがとうございました。

 

今回の修理代金は、

工賃単価  ¥6,600×4脚 = ¥26,400

出張費   ¥5,500

合計     ¥31,900(税込み)

※2022年9月現在の価格です

こんにちは、神戸営業所メンテナンス課です。

今回ご紹介する修理は、食堂テーブルの脚ぐらつき修理です。                        

 

修理依頼品は一本脚仕様の丸型テーブル(品番:DC4001JK コロニアルシリーズ)です。

支柱を支える4本の桟が緩み、テーブル本体が不安定な状況になっていたそうで、

お預かり時、一本の桟は完全にダボ(部材同士をつなぎ合わせる際に差し込まれた

木製小片)折れていました。 

 

1-3.jpg 

1-4.jpg  

1-8訂正版.jpgのサムネイル画像
修理は、まず残ったダボ材の除去から始めます。

①残ったダボ材をドリル等で粉砕しながら抜き取ります。

②穴の内径が拡がらないよう丁寧にあけ直しを行うと同時に、深さも考慮しながら

 作業します。

③新しいダボ材に接着剤を塗布して打ち込みます。 

   

1-7.jpg

支柱と桟にエポキシ系接着剤を塗布して、「旗がね」工具で圧着します。

乾燥固着に約1日置いたのち、取り外しておいた補強金具を元の通りに取り付けて

完了です。

 

2021.2.4_13職人のひと言.jpgのサムネイル画像  

一見するとダボが折れ、桟もぐらつき外れそうになっていたりと、修復が

大変なことと思われるかもしれませんが、 我々作業者からすると難しい

修理ではありません。 

しっかりと修理すれば、まだまだ末永くご愛用できます。

今回修理のご要請をいただきありがとうございました!

 

修理代は

修理技術料金  ¥3,850

預り料金      ¥5,500

合計          ¥9,350(税込み)

※2022年8月現在価格です


こんにちは・・・・金沢営業所メンテナンス課です。

今回の修理は金沢ショールーム修理工房にて作業しました、和風テイストの高座椅子

(品番:GF5015ZW)木部再塗装修理です。 

 

このモデルは89年~03年まで販売されていたリビングダイニング兼用で使える椅子で、

今回お預かりした椅子は約20年ほどの長きにわたりお使い頂いている事もあり、背モタレ

角面部分の色剥げがかなり目立ち痛々しい状態となっていますが再塗装を施す事で、見た

目の印象はかなり改善します。 

 

GF1-1.jpg
高座椅子 GF5015ZW                    工房に入荷された椅子。 今回シートの張替えは

幅640×奥行620×高さ730・座高300        しない為、フレームのみの姿で入荷。

                                     

 

GF1-2.jpg

最初の作業として、まずは椅子全体の埃や汚れを除去したのち、サンドペーパーで軽く

空研ぎをします。 これは再塗装するにあたり、新しく塗布した塗料が付着後剥離しにくい

ように施しておくもので椅子全体にペーパー掛けします。

 

GF1-3.jpg

次にスプレーガンを使い、まずは色剥げ部分を識別しやすくする目的で着色剤を薄めにして

全体に塗布しておきます。 

 

GF1-4.jpg

局部的に色剥げしている角面部分には、筆で色差しをして色調を合わせていきます。

かなり手間のかかる作業ですが仕上がりぐあいに影響するとても大切な作業となります。  

 

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色差しが完了し、ベースとなる色調を整えました。塗膜が剥離した部分はこれでほとんど

目立たなくなりました。 

 

GF1-6.jpg

次の塗装作業は、オリジナルに近い色調に整えていく工程になります。

指定されている仕様に調合をした塗料をスプレーガンで部分的に濃さ加減を調整しながら

バランスをみて吹き付けていきます。

 

GF1-7.jpg

最終の工程は上塗りウレタンフラット剤を塗布します。 無色透明のフラット剤を全体が

しっかりと濡れた状態になるようスプレーガンで吹き付けします。 

吹き付け加減を誤ると塗面のざらつきの原因となるので熟練の技が必要となります。

 

GF1-8.jpg

ウレタンフラット剤は完全乾燥までは一昼夜乾燥時間が必要です。

今回の再塗装ではお客様の使い込んだ感じを残すために、オリジナル仕様よりやや艶感の

ある感じ(4分消し)仕上げました。

 

GF1-9.jpg

 

 
食堂椅子の再塗装修理は、とても手間のかかる技術的な技が必要な修理ですので

仕上がって完成した修理品には、ある意味愛着が湧いてくるものです。

お客様の大切な家具が修理後にまたお客様の毎日の暮らしのなかで

使っていただける事が喜びになれば修理した職人としては嬉しいことです。 

  

■今回の修理費用は、

工賃 ¥16,000×6脚

合計 ¥105,600(税込み)

2022年7月現在価格になります。

こんにちは・・・・横浜営業所メンテナンス課です。

今回の修理は、お客様宅で実施したデスク天板欠け修理のご紹介です。


原因は不明ですが天板の一部が欠けてしまったとの事で、このままの状態では

使いづらい事や見た目も悪い為、何とかならないだろうかとのご相談を、当社

お客様相談室に寄せられたものです。


1-1-1.jpgのサムネイル画像

依頼品は、デスク(品番:ST3578UL 樹種:ブラックチェリー材)で、

天板前面の角が約6cm程の長さで欠けており、取れた破片は無くなっている為、

欠損した部分に充填剤を使い、造形の再生修理を試みます。 

 

1-2.jpgのサムネイル画像

充填剤は木の粉と接着剤を混ぜ合わせた自作のものを活用します。 

木材料を使うので木製品との相性が良いのと、接着剤は硬化促進剤を塗布する事で

硬化後すぐに整形研磨が出来るので、短時間で修理に取り掛かる事が出来ます。

 

1-3修正.jpg

充填剤が硬化後、形作りを行います。

①ヘラ(ノミの代わり)で粗削りをします。 

②目立てヤスリで形つくりを行います。

③カッターの刃を使い更に平滑に仕上げていきます。

 

1-4修正.jpg

造形処理完了後、次は色合わせを行います。

自前の塗料を調合して色を作り、面相筆で木目を描くように色付けを行います。

色付け後、エアゾール式の上塗り剤を塗布して艶合わせをします。

   

1-5修正.jpg

滞在時間、約1時間にてすべての作業が完了しました!

 

2021.2.4_13職人のひと言.jpgのサムネイル画像

現地での修理作業という事で、事前に行ったイメージやアイデアを活かし

敏速かつ丁寧に完了させる事ができました。

ありがとうございました。

 

 

修理代は

修理技術料金  ¥6,600

出張費       ¥5,500

合計          ¥12,100(税込み)

※2022年7月現在価格です

2023年8月

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