こんにちは・・・・東京南営業所メンテナンス課です。

今回は、以前飼われていたペットによる飾棚側板(側面)のカキ傷修復と、
同時に丁番や取手等の取替え修理を一旦お預かりして実施させて
いただきました。

 

200901.jpg

入荷された依頼品の状態は、幸い目立つ正面部分の傷は少なく側面部に集中しています。

 

200902.jpg

200903.jpg
 

犬の爪により、浅い傷が無数に付いている状態です。

木目に逆らって付いている箇所や塗膜が剥がれ木地が見えてしまってい
る部分も有ります。

傷の修復方法は何通りかあり、傷の状態、使われている塗料の種類や状態、
仕上がり予測を元に修理方法を決めます。
 
200904.jpg

今回は傷が浅い事や、スパッタリングなどの特殊な技法を施した塗装が
壊れないように、塗料をパテ替わりに傷に塗り重ねして平滑する方法にしました。  

なお、作業は塗料が乾いてから研磨するという事を繰り返しながら行う為、
画像のように一気に綺麗にはならないため通常より時間がかかります。

傷を平滑修復した後、色の取れているところに筆で色付けしていきます。

 
200905.jpg
 

最後に艶合わせの仕上剤を塗布し、本体部の傷、色付け修理は完了です。

浅い凹み傷も消えてきれいになりました。

つづいて

蝶番金具、取手金具はすべて新しく交換致しました。

 
200906.jpg
 

これですべての修理作業が完了致しました。

200907.jpg
 
 
 
200908.jpg

どのような経緯で出来た傷なのか、傷の状態はどうなのか、どのような製品仕様

なのか、それらを考慮して修理方法を検討し実施致しました。 

今後もお客様が安心してご愛用頂けるよう、高品位のアフターサービスを
実践してまいりますので宜しくお願い致します。

■今回の修理費用は

------------------------------------------

傷の修理作業    \10,000

蝶番の交換4ヶ所  \37,600(パーツ代含む)

扉取手交換2ヶ所  \11,400(パーツ代含む)

引出取手交換2ヶ所\17,000(パーツ代含む)

合計          \76,000(税別)

------------------------------------------

2020年9月現在価格になります。



 

 

こんにちは、・・・・多摩営業所のメンテナンス課からの紹介です。

今回は、キャスター付き肘掛椅子(品番:WC0370)のモタレ部分の再塗装修理です。

全4脚キャスターパーツを新しく交換させていただくのに合わせて、背もたれ部分の

再塗装修理を承りました。

4脚のうち1脚だけ、モタレ部分に塗装面の損傷が発生していました。
 
200801.jpg
 

傷は、モタレトップの一番目立つ場所に有り、塗膜が剥離して完全になくなって
しまっています。モタレ後部は木部が削れて塗膜が無くなっています。

この部分は椅子の出し入れの際に手が触れる為、面の仕上げに注意しなければ
いけません。

また、他の3脚ある椅子とセットした際に違和感の出ないよう着色を行う必要も
有るので、各作業工程の中で、確認をしながら進めていきます。


200802.jpg
 

今回の修理は、モタレトップの着色と後部の面を仕上げる研磨作業が、

修理作業上の大きなポイントとなります。
 

特に着色前の研磨作業は、傷が残らないようにする事と、

オリジナルの曲面が崩れないよう研磨する事などが求められるので

慎重かつ丁寧に実行しなければなりません。
 
200803.jpg
 

それでは、作業開始です

200804.jpg
 

①粗目のサンドペーパーを使い平滑に削ってゆきます。

②のモタレ桟部位は今回手を着けなくて良い箇所なので、のちの塗装作業時に

 塗料が着かないよう新聞紙で養生をしておきます。

 
200805.jpg
  

キズ部と塗装面との段差がなくなったところで番手の細かいサンドペーパーを

 全体に当て塗装を落とします。(電動サンダー)

④さらに細かい番手のサンドペーパーを使って手作業で木部全体を削り、同時に表面を

 丁寧に研磨していきます。研磨の仕上げで塗料の着き、見栄えが違ってきます。

 
200806.jpg
 

⑤スプレーガンを使い、規定の着色を下地に施します。コロニアルシリーズ独特の

 色調になってきました。

⑥中塗り工程であるサンディングシーラー剤を塗布し、塗膜層に厚みを持たせ、補色、

 仕上げ剤の乗りと密着性を高めていきます。 

 乾燥後ペーパーで軽く研磨した後、補色。 最後に規定の艶(光沢度)で
 仕上げるフラット剤を塗布して完了です。

  
 
200807.jpg
 
 
200808.bmp
 

お客様は4脚お持ちで、今回木部塗装はこの1脚のみという事で、
他の椅子と違和感が出ないよう注意しながら仕上げました。

キャスターも新しくに交換致しました。

これからも大切にご愛用頂けますと幸いです。

ありがとうございました。

■今回の修理費用は

キャスター×16ヶ所交換含む

部品代\11,520+作業代\37,000

合計\48,520(税込¥53,372

20207月現在価格になります。

 





こんにちは、今回は東京北営業所 メンテナンス課からのご紹介です。

今回の修理内容は、当社のロングセラーコロニアルシリーズのサイドボード

(品番:HC6050NK)です。

依頼品は、やはり35年の長きにわたりご愛用いただいており、今回は修理箇所として
ガラス扉木枠の接着切れ、本体幕板部のキズ、抽斗取手金具破損などを承りました。

 

接着を要する扉は一旦預かっての修理対応をさせていただき、

他の修理は、お客様宅にて行う事に致しました。
 
200602.jpg
 
200601.jpg
 

お預かりしたガラス扉は修理工房で木枠を分解します。

接合部に付着した古い接着剤はヤスリで除去します。
 
200603.jpg
 

エポキシ系の強力な接着剤をはみ出さないよう丁寧に塗り込み、組直してハタガネ工具
で圧着、1日硬化させます。(接合部に段差や隙間ができないように慎重に組付けます)

後日固着しているのを確認して扉修理はこれで完了です。
200604.jpg
 

後日修理が完了した扉を持参して再訪問。 
先ずは現場で抽斗の取手金具の交換から始めます。

 

家具も他の工業製品と一緒で、年次改良、規格改定を実施しています。
この製品の取手金具も製造年度により、仕様が若干違います。

事前に品番や使用年月などの情報を頂いていたので、サイズの合うビスを
用意できました。


 
200606.jpg

本体の下部幕板に付いたキズの修理です。

何か物が当たって木部が凹み、塗装が剥がれてしまっています。

木の粉と接着剤を混ぜ合わせ、パテ埋めのように平滑整形したのち、
面相筆を使い補色を行います。

200607.jpg


 
取手金具の交換、傷の修理が完了しました。

ご覧のように傷痕は、ほとんど分からなくなりました。
200608.jpg
 

ガラス扉を取付て修理が完了しました!他の扉も緩みがないか点検して、

すべての作業が終了しました。

 
200609.jpg
 
 
200610.jpg

 扉に隙間が生じた時は、開閉時の衝撃で、ガラスが外れるようなことがあると
危険です
ので、早めの修理をお勧めいたします。

お預かり修理となりますが、きれいに組直し接着修理ができます。

ありがとうございました。

 

 

【今回の修理費用】

扉組直し \7,000

取手交換 \2,160(取手パーツ含む)

キズ補修 \4,200

出張費+お預かり費 \5,000×2回

合計    \23,360(税別)

-----------------------------------

以上、2020年6月現在価格となります。



こんにちは・・・・北九州営業所メンテナンス課です。

今回はお客様相談室窓口にお問い合わせを頂いた座卓の脚破損修理のご紹介です。

 

破損の状況は脚部と天板の接合箇所が折れて脚が外れてしまっています。
 
200501.jpg
 

●まず、接着とともに、ダボ材を補強として取付ける修理を実施しました。

200502.jpg

↑割れた断面にまんべんなく接着剤を塗布します。分離した脚部は
 調整しながら、定位置に納めます。
 
200503.jpg

↑若干、手で圧を掛けてから旗がね工具で圧着し、接着剤を固着させる為
一晩乾燥させます。はみ出した接着剤はきれいに拭き取っておきます。
 
200504.jpg

↑翌日の様子です。接着剤はしっかり固着した状態でした。 

若干はみ出して固まった接着剤は「目立てヤスリ」などで除去します。  

 

「目立てヤスリ」:鋸刃を研ぐ為の道具ですが、裏表がヤスリで断面は菱形になっている為

 平面を均一に研磨しやすく、今回のような作業にも活用しています。  
 
200505.jpg
 

↑欠損した部分(画像矢印)は瞬間接着剤に木粉を混ぜて塗布します。

この対処は接着剤の硬化促進剤を塗布して瞬時に固め、

研磨整形の作業を速やかにできる為です。 

木粉(イメージ画像):混ぜる事で木材の質感に近い感じに固まる事や、この後の研磨作業、

着色作業のため欠損や凹みなどの補填剤として活用しています。  
 

●接着作業は完了したので、次はダボ材を打ち込み補強する作業に取り掛かります。  

 ダボ材のサイズは強度と座卓本体の材の厚みなど考慮して10ミリ径のものを選択します。


200506.jpg
200507.jpg

↑ドリルの径を徐々に大きいサイズに替えながら孔を開けていき、最後は10ミリ径の

ドリルで穴を開けます。貫通させないよう気を付けていきます。

そして、エポキシ接着剤を塗布してダボ材を差し込みます。
 
200508.jpg
 

↑ダボ材は鋸で切った後、平滑に削っていきます。

妻手側(脚内側)は、側面がカーブしているので、その面に合わせてダボ先も削っていきます。

 

ダボ材による補強作業が完了したので・・・
●最後に塗装作業に取り掛かります。

座卓全体の色、艶に違和感が出ないよう補色と艶合わせを行っていきます。

まずは筆を使い補色していきます。 
妻手側のダボ先端部と欠損した部分を補填した箇所も補色していきます。 
ある程度加色ができたら「スプレーガン」に替えて補色作業を続けます。


200509.jpg
 

「スプレーガン」で補色とフラット塗料(艶は10分消し) を塗布。
筆で補色した跡も消え、周辺との艶も違和感なくまとまりました。

塗料を霧状にして吹き付けるため刷毛と異なり凹凸面にもしっかりと

塗装が施せます。

 

●すべての修理作業が完了しました。

200510.jpg

 
 
200511.jpg

脚部の「三方留め継ぎ」部分の破損という事で、組付け部分の仕上げに隙間や色ムラが

出ないよう気をつけて仕上げました。末永くご愛用頂けますと幸いです。

ありがとうございました。

 

今回の修理費用

修理工賃 ¥7,000(税別)

■別途往復運賃が弊社手配の場合必要です。

20204月日現在価格になります。  





 


こんにちは・・・・横浜営業所メンテナンス課です。

今回の修理は、新横浜ショールームへお問い合わせを頂きご対応した
サイドテーブル天板修理のご紹介です。

 

依頼内容は、購入されて5年程のサイドテーブル(品番:TU1752MK)に

誤って除光液をこぼしてしまい、塗膜が傷んでしまったというものです。

除光液とは、主にマニキュアを落とす際に使われる溶剤ですが、特定のプラスチック

を溶かすものもあり注意が必要です。

このテーブルも、多くの家具に使用されている [ウレタン樹脂塗装] を施しており、
石油を原料にした合成樹脂(プラスチックに属します)塗料なので、
塗面が溶けてしまったようです。
 
20040201.jpg
 

今回は出来うる限りのご要望にお応えしたく、敏速に、かつ低コストでの修理

方法で行う事に致しました。

その為、若干の溶け痕が残ってしまいますが、補修レベルでの対応で

お客様にご了承を頂きました。

なお、塗装関連の現地修理は作業環境や使用する道具など、限られた条件下で
完結させなければならない為スタッフは技術的にも高いレベルが要求されてくる

ものになります。

 
20040202.jpg



修理は主に※面相筆を使い補色しますが、作業は設置する部屋内で見る方向や
角度を注視しながら補色をしていきます。

(※日本画用の絵筆で眉毛 や鼻の輪郭など細い線を描くのに用い穂先の極めて細長い筆)

理由は木材は細胞構造上微細な凹凸や繊維の方向が有り、光が当たると反射が散乱し
見る角度や位置により色の濃淡、光沢感が異なって見えるのです。

そうした理由から、いかに違和感なく自然な感じに仕上げるかに注力するためです。






20040203.jpg

↑ポイントは一度に加色せず薄めに色を重ねるイメージで行います。

①木目の方向に沿って、濃淡部分のラインを利用しながら描いていきます。

②周辺と色調が取れたら、フラット剤を塗布して艶合わせを行います。

 
20040204.jpg


 

これですべての作業が完了です

所要時間、約30分ほどで終了しました。

今回の修理費用は以下の通りでした。

■修理工賃  ¥5,000

■出張費   ¥5,000

-------------------------------

合計     ¥10,000(税別)

2020年4月現在価格になります。


20040205.jpg 

今回は出来るだけ早く、訪問修理で対応させていただきました。

ありがとうございました。

これからもカリモク家具をご愛顧のほど宜しくお願い致します

こんにちは・・・・鹿児島営業所メンテナンス課です。
 

今回は食堂テーブルの天板に白い染みが出来てしまい、除去が可能なのか
ご相談を頂いたものです。後日入荷された天板を確認したところ、
大きく3カ所に柄が付いたような白い染みが付いていました。
 

200401.jpg
 

このような白化の原因のひとつとして考えられるのが、

天板上に水分を含んだもの(濡れた布巾やナベ敷きなど)の上に高温の物
(ナベ、やかん等)をのせ、一定時間置いていたりすると水分が天板内部に
浸透しやすくなり、白化現象がおきてしまうというケースです。
 

塗装を剥き取り、再塗装すれば完全に染みは消せますが、
お預かりして作業となり、時間もかかりますのでその間

ご不自由をお掛けする事になります。
 

そこで今回の除去方法として、内部に浸透した水分を除去して白化部分を
無くす方法を試してみる事にしました。
 
200402.jpg
 
200403.jpg

 

このテーブルはウレタン樹脂塗装で、上塗りはクリアなウレタンフラット塗料で
仕上げてあります。

白化現象は、このフラット塗料の層が内部に浸透した水分の蒸発を邪魔して
留めてしまい、時間の経過とともに表面が白化してしまうと考えられています。

この原因が正しければ強制的に熱を加え、内部に留まっている水分を蒸発
させてしまう事で染みが消える可能性があります。


 

ただ、どんな種類の塗料を使っているのかが分かっていないと、アイロンの

熱で塗面を痛めてしまう恐れがあるので、必ず、製品品番や画像などの

情報がとても大切になります。
 
200404.jpg


 

アイロンはいきなり高温で当てるのではなく、低温から徐々に様子を見ながら
温度を上げ当てていきます。(蒸気が出ないようにして使用します)

 

①天板に傷が付かないよう、乾いたウエスで保護しながらアイロンで熱を加えていきます。

②20秒~30秒から何回か繰り返し、アイロンを当てた作業を行いますと白化した染みが消えました!

 原因は塗装の変色ではなく、水分の影響だったのでトラブルとしては軽傷です。
 
200405.jpg


 

あと2カ所の白化部分も同様に実施して消えました。

作業時間約10~15分で完了しました。
 
 
200406.jpg

白化は再発するケースが有るので、濡れた敷物の上に高温なものを長時間乗せない事、
水分が天板に付着したら早めに拭き取る事、日ごろのお手入れ等も水拭きした後は
乾いた布巾で拭き取るようにしてください。

また、天板のフラット層は経年劣化による傷などで水分が浸透しやすくなっている場合があります。
この症状が頻発するようでしたら、剥き取り再塗装修理をお勧め致します。

 

修理費用

修理工賃 ¥3,000~(税別)

■別途往復運賃が弊社手配の場合必要です。

20204現在価格になります。  



こんにちは・・・・神戸営業所メンテナンス課です。

今回ご紹介する修理は、セパレートタイプの革張りソファー 

(品番:ZS5858WW) 木製アームトップの剥き取り再塗装修理です。

アーム部分はナラ材無垢仕様で、ナラの木目が映えるボリューム感のある

デザインとなっており、修理できれいに復活が期待できるものです。
 

■今回の修理ご依頼品について
20030201.jpg
 
修理依頼品は右肘付きの一人掛け仕様の椅子で、シートの置きクッションは
外してありました。革部分は傷んでいませんが、アームの塗装状態はかなり
劣化が進んでおり、塗面がペラペラ剥がれ落ちるほどもろくなっています。 
 
20030202.jpg
 

状態をよく見てみると、塗膜層の傷みがひどいくらいで木部の傷、
割れ等のひどい箇所は無いようです。

修理作業の段取りは、椅子本体からアーム部分を外す事から始めます。

それでは、早速作業にかかります。

 
20030203.jpg

まずは、椅子本体を裏替えして、プラスチック脚を外し、

さらに底張り地を外すと、椅子の内部が現れます。

アームは画像のようにボルトで留まっており、スパナを使い外します。

取り外した木製アーム。

革がかぶさっていた部分(矢印部)は塗面がきれいなのがわかります。

 

20030204.jpg

 
20030205.jpg

①サンダー工具を使い塗膜を研磨、除去していきます。

②塗膜を完全に除去したあと、下地塗装を施します。

 ウェス(布巾)を使い、よく擦り込みます。
 
20030206.jpg
 

③次にサンディングシーラー剤を塗布します。サンディングシーラーとは無色透明で、
  吸収性が高い木材に仕上げ塗料が吸い込まないようにする為と、塗料の密着性を 

  良くして美しく仕上げる事が出来るようにする為のものです。

④シーラー剤が乾燥した後、ペーパーで表面を研磨します。

  なお、このシーラーを塗布、研磨する工程は2回行います。

20030207.jpg
 

⑤次に着色剤を吹付け、目的とする色に合わせていきます。

 今回はアメリカンウォールナット色という当時の仕様色を使います

 (現在、同色仕様の現行製品はございません。)

⑥着色が完了しましたら、最終工程の仕上げ剤(ウレタンフラット剤)を

 塗布致します。仕上げ剤は艶度数が色により異なっており、

 今回の指定度数は7部消しです。乾くと落ち着いた艶になります。

 

塗料が完全に乾燥したらアームを取り付け、

金巾張り込み、プラスチック脚取り付けて完成です。
20030208.jpg
 
20030209.jpg

塗装工程の手順通り、一つ一つの工程を着実に修理対応をさせていただきました。

ナラ材の木目もきれいに出て問題なく、仕上がりました。

ありがとうございました。

■今回の修理費用

肘木部再塗修理 9,800(税抜)

別途お預かりお届け往復運賃が必要になります。

--------------------------------------------------------------------------------

20203月現在価格往復運賃¥6000(税抜)となります。

 



こんにちは・・・・多摩営業所のメンテナンス課です。

今回は、約13年~15年程ご使用の食堂椅子で、合成皮革の表面が硬化し、
柔軟性が無くなり破れが発生してしまったので、総張替え修理のご依頼を

4脚承りました。
 
200301.jpg

このモデルは、「人間工学」に基づく座りごこち研究から生まれた椅子として
モタレと座面シートは椅子本体に直接張り込んである為、張替え修理の場合

一旦分解して既存の張材を剥がす事からスタートします。

 
200302.jpg

早速修理作業を開始します。

まずはモタレ張材の剥がしから始めます。

200303.jpg

①モタレ部の左右、下部に取り付けてある玉縁を取り外します。

②玉縁を外すとタッカー針が見えます。目打ち工具で1本づつ針を持ち上げてゆき、
その後ニッパーで取り除きます。 その際に、露出している木部には傷を付けないよう
慎重に針を除去しなければならない最初の難関作業です。

 

シート部も同様に、玉縁を外した後タッカー針を木部に傷を付けないように除去します。
200304.jpg

③モタレ、シート共に表張地を剥がした状態です。
 ウレタンは劣化して黄色く変色しています。

④接着されているウレタンをヘラ状の工具で丁寧に剥がしていきます。

⑤古いウレタン材がきれいに剥がし取れました。

 

次に新しく入荷されてきたパーツを使い、張り付け作業へと移ります。

パーツの点数が比較的多い為、数や内容、取付順序等、間違いが無いか

事前にしっかりと確認をしておきます。
200305.jpg
 

それでは、まずシート部から張込み作業に取り掛かります。
200306.jpg

⑥布バネ(黒色部)を設定されている数値の強さで引っ張り、張り付けます。

⑦ウレタンを乗せ、周囲には別の薄いウレタンを巻き接着します。

⑧角が出ないよう小口部分も含めしっかりと接着します。この部分が剥がれてしまうと、
のちにシートの側面形状が歪んできてしまう恐れがあります。
 
200307.jpg
 

⑨シート用縫製張地を、ウレタンへ的確に位置合わせをしながらかぶせていきます。

⑩縫製張地の周囲を、木部の溝にエアータッカーで留めてゆきます。

 のちに溝に沿って玉縁を装着してシート部の作業は完了です。

 

次にモタレ張替え作業に取り掛かります。
200308.jpg
 

⑪下張りテープとクロスを木枠に位置合わせして、シワが無いように張り付けます。

⑫モタレ専用のウレタンをかぶせ、一部分をタッカーで留め固定させます。

⑬縫製品をかぶせ、エアータッカーで張り付けていきます。
シワ、凹凸が出ないように張り付けるのがかなり難しく、第2の難関作業といえます。 

 

最後に玉縁を装着し・・・・

すべてを組み付けて、作業が完了しました。
200309.jpg
 
 
200310.jpg

かけ心地の良い椅子でよく売れている商品ですが、修理については技術を
要するもので、張りの際にモタレトップ部分にシワが発生しやすく、難しい作業

でしたが全力で取り組ませて頂きました。

ありがとうございました。

修理費用

座面シート・背もたれ総張替え¥32,400×4脚

往復運賃¥10,000

合計¥139,600(税別)

以上、20203月現在価格になります。  





こんにちは・・・・中部メンテナンスセンターです。

今回は、ロココ調ダイニングテーブル、天板ムキトリ再塗装修理「後編」のご紹介です。
 

先回は木地をペーパーで研磨、調整を施した後、框(かまち)部分に養生を施すところ
までをご紹介しました。
 
200201.jpg
 

いよいよここから塗装工程に入ります。

先ずは、突板部分に着色目止めを行います。
目止めとは、塗料材が綺麗に均質に着色できるようにする為の下地処理です。

 
木の表面は水分の通り道である「導管」や「細胞間隔」など無数の穴状のものがあり、
そのままの状態で塗料を付着させても、その穴から内部へと浸透してしまう為、
きれいな塗面が作れません。 

 
200202.jpg

スプレーガンで塗料を塗布しワイピング(拭き取り)を行います。 

塗料は目止剤の他、着色剤も配合してあり、木目に摺り込むようにして
作業を行います。

200203.jpg

しっかりと塗料が摺り込むと、このように木目が浮き立つような感じに着色できます。


 

次に框の養生テープを剥がして着色を行います。
200204.jpg

框(かまち)部分と天板の突板部分では樹種が違うので色差が出ます。
これを補正するように赤みのある着色剤に変えて塗布します。
◆(框部分に養生を施した理由は、この工程を行う事にあります。)
また、凹凸や削れの補修で白くなってしまったところもこの工程で補正を行います。
 

 

次に、「サンディングシーラー」による下塗り、中空研ぎ工程を行います。
200205.jpg
 

「サンディングシーラー」とは塗装の下塗り用材で、これも吸収性が良い木材に
塗料が吸い込みすぎないように施すものです。乾燥後、表面を研磨して調整する事で
仕上げの塗料を美しくかつ密着を良くする役割を持つものです。

 

薄く塗布することで木地の毛羽を立ち上げて硬化することができます。

その状態から研磨すると、より滑らかな下地づくりが行えます

 

次に中塗工程に移ります。
200206.jpg

少し乾いてサンディングシーラーが沈んだところで再度塗布する、という事を繰り返します。
目安として、木の導管部分が埋まり塗面が平滑な仕上がりになるまで行います。
その為、塗布する量と乾いた状態を見極めながら進めていかなければなりません。

 

 

サンディングシーラー 2回目塗布
200207.jpg
 

ひと晩乾燥させて完全に塗料が沈んだ状態です。

導管も埋まり、きれいなクローズ状態に仕上がりました。

これで中塗工程は完了です。

200208.jpg
 

次に空研ぎの作業に移ります
200209.jpg

天板部は320番400番のペーパー以外に、スチールウールを使用して
平滑作業を行います。のちのグレージング(ぼかし)を行う塗装に備え、
より平滑に空研ぎが施されていないと拭き取りムラが残ってしまうので
気が抜けません。


 

次に「刷毛目跡」(はけめあと)が残る風合いを出す作業です。
200210.jpg
 

グレージング塗料を拭き付け、ウエスで若干荒く拭き取ったあと、
刷毛を使って埃を払ったかのような跡を付ける作業を行います。
このような「刷毛目跡」が残るような風合いを出す為、塗料の乾くタイミングを
計りながら慎重に実施する必要があります。
 

 

グレージング後にハイライトぼかしを行います。 
200211.jpg

ハイライトぼかしは、框の凸部分をスチールウールでうすく剥がすことで
アンチークな風合を創り出します。

 

次に全体を補色して色調を整えていきます。
200212.jpg
 

また、補色の際に天板の框周辺はボカシ塗装を施しています
最後に光沢度が低めの消しの上塗り塗装を行い、すべての修理工程が

完了致しました。
 

天板部と脚部を組み付けて完成です
200213.jpg
 

200214.jpg

突板仕様の天板ムキトリ再塗装修理は、突板の厚みが薄いため、1回が限界です。 

そのため細部の注意を払いながら慎重に作業をする必要があります。
 

尚、今回の修理依頼品は仕上げも特殊で、クオリティの高い修復技術が求められる

ものでしたが最善を尽くし取り組ませて頂きました。

ありがとうございました。

 

■今回の修理費用は

作業代¥67,500+お預かり費用往復運賃¥9,000

=合計¥76,500(税込別価格)

2020月現在価格になります。




こんにちは・・・・中部メンテナンスセンターです。

今回は、ロココ調ダイニングテーブルの天板ムキトリ再塗装修理をご紹介します。

こちらの修理は工程が多いため前編・後編と2回に分けてご案内させていただきます。
 

お預かりした製品は、当社ハイグレードブランド「ドマーニ ルイXVコレクション」の
ダイニングテーブルです。このテーブルは天板面がウォールナット材の突板張りで、
塗装はラッカー塗料が使用されています。
 

突板仕様のテーブルは天板面の劣化などにより修理が行えない場合がある為、
画像や得た情報を吟味し修理の可否判断をするのですが、頂いた画像から
天板面に大きな欠損箇所が無い事や、製品の生産量が非常に少なく大変貴重な品
という事も有り、かなり難航する修理になると思いますが実施させて頂く事に致しました。
 
20010201.jpg
 

お預かり致しましたドマーニ・ルイ「DLR510WF」ダイニングテーブルです。
20010202.jpg
 

先ずは、実際に製品の状態を確認しながら修理の手順などを検討していきます。

予め画像で見た時の印象と同様で大きなダメージを受けた箇所は無く、全体的な

コンディションも良いように思われます。しかし、細部を確認してみると突板の割れや
框(かまち)部位に傷みが有りました。削れや凹みなど至るところに付いています。
 
20010203.jpg

 

本体の傷み具合を内容ごとにチェックし、それに伴う修理手法や段取り等を進めていきます。

突板の割れは再塗装で修復する事が出来ない為、別途見積補修が必要となります。)

先ずは、脚部と天板部の取り外しを行い、框部分のムキトリから始めます。

 
20010204.jpg

溶剤を使い、塗膜を溶かしながらスチールウールで中塗りの塗膜の層まで剥がします。
このテーブルは上塗りがラッカー仕上げの為、溶解させながら塗膜を剥がして
いく事が出来ます。
 



20010205.jpg
 

剥がしてみると凹みが多数あることが確認できます 。
この程度の凹凸は220番のペーパーで研磨して平滑にします。
 凹凸やキズの無い部分は、より目が細かい320番のペーパーで平滑に調整します。


 
20010206.jpg
 

次に、天板表面のムキトリ作業を行います。
  

ストロークサンダーを使用してムキトリ作業を行います 。
突板材は0.数ミリしか厚みがありませんので慎重に塗膜を削っていきます。
上塗、中下塗の層を確認しながら、サンドペーパーを120番、150番、180番と
徐々に目の細かいものに替えてムキトリ作業を進めていきます。
 
20010207.jpg

 20010208.jpg
 

塗膜が全て剥がれたら、220番のペーパーで研磨して調整を行います。
調整完了後、塗装の事前準備である養生作業(作業箇所の周囲を保護する事)をします。
 
20010209.jpg

 

まずは、框部分の養生作業を行います。框部分はすべて養生テープを貼り付けていきます。

これで前半のムキトリ調整は完了です。

 

以上、前編の終了です。

次回後編は、塗装編として修理完成までの流れを紹介をさせていただきます。


有難うございました。



2020年9月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

リンク