こんにちは、本社メンテ ナンスセンターです。
今回は、本社メンテナンスセンターでの修理現場から、
30年弱大切にお使いいただいていますクラシックチェアの 木部再塗装と張替え修理の紹介です。
画像の製品は、『ネオクラシックシリーズ』1981年ごろから
2001年まで発売していましたルイ16世スタイルのクラシックチェアです。
木枠の飾りは、伝統様式の縦溝入りのスタイルです。
張地の止め付は鋲止めの伝統を受け継いだ仕上げです。
作業の始まりです。
まず古い張地やウレタンを丁寧にはがしていき
すべて取り除いています。椅子は、木枠だけにされていきます。
座面に注目してみると、連結のコイルばねが使用されており、
ビクともしていませんでした。金属バネの耐久性に感心しました。
張地をはがして、木枠だけになった椅子は、
全体の汚れ落とし、空研ぎが行われます。
長年の間に付着した汚れや或は小傷は、サンドペーパーやスチールウールで擦って
馴らしていきます。全部の傷までは、すべて修復は難しいですが、「空研ぎ」に時間を
掛けることは、塗装前の重要な作業のため、丁寧にされていました。
塗装修理の始まりです。埃の付着などがないよう、特別に区切られた
専用の塗装ブースに移動します。
塗装には、スプレーガンを使用して細かな霧状に塗布していきます。まず着色剤で
全体のバランスを見ながら色付けです。着色完了し乾燥された後、次にフラット塗装です。 下塗りをして仕上がり確認をしながら、乾燥させた後サンドペーパーで均一にならす為、 一旦空研ぎをし、さらにフラット塗装をします。最後に艶や仕上がりを調整しながら、 透明フラット塗料が、塗布されます。塗装の完了です。
塗装完了後、十分乾燥してから張り込み作業が始まります。
まずウレタンの装着です。
専用の接着剤をスプレーガンで両面塗布し、
その表面を十分乾かしてから、椅子本体に接着します。
いよいよ、新しい張地の張り込み作業です。
鋲止めの前に、全体を均等にエアータッカーで
仮り止めしていきます。バランスよく無駄な皺が
発生しないよう、ここでも非常に注意深く、張り込んで行きます。
そして、張込み作業として最大のポイントの鋲留めです。
5個連結一組の連続鋲を、ずれないように注意をはかり均等な力で
打ち込んでいきます。使い慣れた金槌でテンポよく打ち込まれ、
まさに職人技です。
背もたれの表裏、両アーム回り、シート面の下飾りすべてに鋲留めが
施され、クラシックチェア「ルイ16世スタイル」の塗装、張替修理の完了です。
◆修理費用は、木部再塗装修理¥17,820(税込み)シートモタレ全張替えは、
張地によって変わりますが、鋲打ちを含み¥54,432(税込み)。
その他ぐらつきが見つかった椅子は、再接着修理で¥5,616(税込み)が
加わりました。
◆価格は2015年4月当時のものになります。