こんにちは・・・・東京北営業所のメンテナンス課からの紹介です。
今回の修理は、食堂椅子の再接着(締め直し)修理です。
かなり古い製品のようで社内の商品データに情報が無く、古いカタログを
探して調べたところ、昭和47年(1972年)発刊のカタログに掲載されて
いました(※掲載ページ画像)。カリモクのオールドモデルの中でも、
現存する数はかなり少ないと思われる大変貴重なものです。
お預かりいたしました製品画像です。4脚お預かりしました。
木部の接合部の多くに緩みが発生していましたが、大事にお取扱いされていたようで、
木部に割れや深い傷などは無く、品質的には良好なコンディションを保っていました。
そのため、傷や塗装ハゲにより補色補修などは行わず、緩んだ部分にエポキシ系接着剤で
しっかり圧締をする再接着修理のみ行うことにしました。
本体に傷が付かないよう、ゴムハンマー等でたたいてすべての接合部を
分解した後、ダボやダボ孔の接着剤の塊りなどをきれいに取り除きます。
そしてエポキシ接着剤を塗布してハタガネで圧着します。
接合部はすべてダボ接合という、木栓をダボ孔に差し込んで接合する
接合形式でした。現在の当社食堂椅子製品にはあまり使われていないものです。
分解の際は、ダボが割れないよう注意が必要です。
割れたダボはそのまま穴に残る為、取り除くのにかなり手間がかかる為です。
お預かりした椅子4脚しっかり接着できました。
今回は大変貴重な椅子を修理させて頂きました。
今回の修理費用は
作業代(再接着締め直し修理) ¥5,200×4脚
合計¥20,800(税別)
往復運賃 ¥6,000(税別)
合計¥26,800(税別)
※2017年11月当時の価格となります。