こんにちは・・・・西宮営業所メンテナンス課からのご紹介です。
今回は、布張りソファーの張替え修理をご紹介します。
お預かりしました椅子の状態は、座面シート側面が左右とも張地が破れて、
ウレタンクッションが見えてしまっています。 また、クッション自体も
ヘタリがきており、椅子張地の外観も弱々しい印象となってしまっていました。
今回のモデルは、背モタレ部は2個一組の置きクッション仕様。
座面シート部は木のフレームにネジ固定された張込み仕様となっています。
背モタレクッションは工場より完成品で予め新規手配が出来ますが、
座面シート部はすべて剥がして新しいものに張り替える修理となります。
今回は張替えに伴い、張地のカラーも変わりますので
まず、座面シートの一体部分をフレームから外して、張地をすべて剥がしました。
張地を剥がすと内部のウレタンクッションはかなり劣化していました。
ベースとなるウレタンと、バネ材が内蔵されているウレタンを分離したところです。
このシートはポケットコイルバネが内蔵されており、バネの一つ一つを袋に包みこんで
独立させ、着座の際に体圧が分散され身体に負荷がかかりにくいものになっています。
新しいウレタンに緩衝材の「テトロン綿」を均等に広げ装着していきます。
用意した縫製品の裏側中央部にはひもが付けて有り、専用の工具を使ってひもを
ウレタンクッションの中央部で差し込んで裏まで貫通させておきます。
縫製品には張り位置を示したカットがされており、フレーム部の目印に合わせながら
全体にかぶせ、位置が整ったらタッカー工具で張り付けていきます。
次に、貫通させておいたひもを仮結びしたリボンで引っ張りながら、シート表面の
くぼみ具合を調整していきます。完成イメージとしては・・・
最後にシーの裏張りを張り込んでいきます。座面シートとフレームは「案内ダボ」を介して
ネジで取り付ける為、前後左右の位置ズレは起こりません。
シートの取付も完了。モタレ完成品も添えて修理作業は完了しました!
シンプルな形のシートだったので、力まずに素直に張り込むことを心掛け作業を進めました。
ウレタンクッションを交換した事で、シンプルですっきりとした和風のたたずまいが復活しました。
張地の色も変わり、新たなイメージに生まれ変わった感じがします。
ありがとうございました!
■今回の修理費用は
座面シート縫製パーツ一式 ¥41,500
座面シート張替え工賃 ¥17,600
背モタレクッションの完成品 ¥43,300
合計 102,400円(税別)
2019年12月現在価格になります。