2022年8月の記事

こんにちは、神戸営業所メンテナンス課です。

今回ご紹介する修理は、食堂テーブルの脚ぐらつき修理です。                        

 

修理依頼品は一本脚仕様の丸型テーブル(品番:DC4001JK コロニアルシリーズ)です。

支柱を支える4本の桟が緩み、テーブル本体が不安定な状況になっていたそうで、

お預かり時、一本の桟は完全にダボ(部材同士をつなぎ合わせる際に差し込まれた

木製小片)折れていました。 

1-9訂正版.jpg 1-10訂正版.jpg

 

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1-8訂正版.jpgのサムネイル画像
修理は、まず残ったダボ材の除去から始めます。

①残ったダボ材をドリル等で粉砕しながら抜き取ります。

②穴の内径が拡がらないよう丁寧にあけ直しを行うと同時に、深さも考慮しながら

 作業します。

③新しいダボ材に接着剤を塗布して打ち込みます。 

   

1-11訂正版.jpg 1-12訂正版.jpg

支柱と桟にエポキシ系接着剤を塗布して、「旗がね」工具で圧着します。

乾燥固着に約1日置いたのち、取り外しておいた補強金具を元の通りに取り付けて

完了です。

 

2021.2.4_13職人のひと言.jpgのサムネイル画像  

一見するとダボが折れ、桟もぐらつき外れそうになっていたりと、修復が

大変なことと思われるかもしれませんが、 我々作業者からすると難しい

修理ではありません。 

しっかりと修理すれば、まだまだ末永くご愛用できます。

今回修理のご要請をいただきありがとうございました!

 

修理代は

修理技術料金  ¥3,850

預り料金      ¥5,500

合計          ¥9,350(税込み)

※2022年8月現在価格です


こんにちは・・・・金沢営業所メンテナンス課です。

今回の修理は金沢ショールーム修理工房にて作業しました、和風テイストの高座椅子

(品番:GF5015ZW)木部再塗装修理です。 

 

このモデルは89年~03年まで販売されていたリビングダイニング兼用で使える椅子で、

今回お預かりした椅子は約20年ほどの長きにわたりお使い頂いている事もあり、背モタレ

角面部分の色剥げがかなり目立ち痛々しい状態となっていますが再塗装を施す事で、見た

目の印象はかなり改善します。 

 

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高座椅子 GF5015ZW                    工房に入荷された椅子。 今回シートの張替えは

幅640×奥行620×高さ730・座高300        しない為、フレームのみの姿で入荷。

                                     

 

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最初の作業として、まずは椅子全体の埃や汚れを除去したのち、サンドペーパーで軽く

空研ぎをします。 これは再塗装するにあたり、新しく塗布した塗料が付着後剥離しにくい

ように施しておくもので椅子全体にペーパー掛けします。

 

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次にスプレーガンを使い、まずは色剥げ部分を識別しやすくする目的で着色剤を薄めにして

全体に塗布しておきます。 

 

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局部的に色剥げしている角面部分には、筆で色差しをして色調を合わせていきます。

かなり手間のかかる作業ですが仕上がりぐあいに影響するとても大切な作業となります。  

 

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色差しが完了し、ベースとなる色調を整えました。塗膜が剥離した部分はこれでほとんど

目立たなくなりました。 

 

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次の塗装作業は、オリジナルに近い色調に整えていく工程になります。

指定されている仕様に調合をした塗料をスプレーガンで部分的に濃さ加減を調整しながら

バランスをみて吹き付けていきます。

 

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最終の工程は上塗りウレタンフラット剤を塗布します。 無色透明のフラット剤を全体が

しっかりと濡れた状態になるようスプレーガンで吹き付けします。 

吹き付け加減を誤ると塗面のざらつきの原因となるので熟練の技が必要となります。

 

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ウレタンフラット剤は完全乾燥までは一昼夜乾燥時間が必要です。

今回の再塗装ではお客様の使い込んだ感じを残すために、オリジナル仕様よりやや艶感の

ある感じ(4分消し)仕上げました。

 

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食堂椅子の再塗装修理は、とても手間のかかる技術的な技が必要な修理ですので

仕上がって完成した修理品には、ある意味愛着が湧いてくるものです。

お客様の大切な家具が修理後にまたお客様の毎日の暮らしのなかで

使っていただける事が喜びになれば修理した職人としては嬉しいことです。 

  

■今回の修理費用は、

工賃 ¥16,000×6脚

合計 ¥105,600(税込み)

2022年7月現在価格になります。

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