2021年2月の記事

こんにちは、カリモク家具中部メンテナンス課です。

 

今回の修理依頼品は、サンドブラストフィニッシュ、グレージングハイライティング

塗装などを施し、古くから使い込まれた風合いを表現した38年前(昭和57年)の

木肘椅子です。

修理内容は椅子本体の再塗装とシート交換となりますが、今回は塗装修理について

ご紹介致します。

 

入荷された椅子の状態を見ますと長年の使用による経年劣化で傷んでいますが、

割れや欠損などの大きな損傷もなく上々のコンディションを保っており、日頃より

大切に使って頂いていた事が想像できます。

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しかし、当初補色と上塗り剤(フラット)による再塗装修理を予定しておりましたが、

依頼品の椅子は塗膜が剝がれ落ちるほどの状態となっていた為、ムキトリ再塗装

修理に変更する必要性が生じました。

 

ムキトリ再塗装修理は、木部表面を削って既存の塗膜を除去してから塗装作業を行う為、

修理期間が長くなってしまうのと、「サンドブラストフィニッシュ」仕上げの風合いが無く

なってしまう事をお客様にお伝えして、ご了承を得ての作業開始となりました。

 

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ムキトリ作業は、目の粗さが違う#150番と#220番のサンドペーパー(紙ヤスリ)を

使い分け、キズなどを確認しながらアンティーク観を残しつつ仕上りをイメージし、

慎重に手作業で全体をムキトリながら調整していきます。

 

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ムキトリ調整後、①~④の各塗装工程を行い仕上げていきます。

塗装修理も工場での生産時に行う塗装作業とほぼ同じ工程手順で行ないますが、

同じ職人が1人ですべての工程作業を行っていきます。

 

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ムキトリ再塗装修理完了後、新しくなったシートを取り付けてすべての修理が

完了しました!

 

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サンドブラストフィニッシュの風合いは無くなってしまいましたが、古風な風合いを

残しつつ自分の想像以上に綺麗に塗装出来ました。

これもまた大切に使って頂いていたからこそだと思います。

 

長年にわたって大切に使って頂いた椅子の修理に携われて嬉しく思います。

ありがとうございました。

 

■今回の修理費用は、

木部補色フラット塗布代(18,000×4台)

シート張替え代(13,800×4台)

預かり、配送代10,000

合計137,200円(税別)

2021年2月現在価格になります。

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