2020年4月の記事

こんにちは・・・・横浜営業所メンテナンス課です。

今回の修理は、新横浜ショールームへお問い合わせを頂きご対応した
サイドテーブル天板修理のご紹介です。

 

依頼内容は、購入されて5年程のサイドテーブル(品番:TU1752MK)に

誤って除光液をこぼしてしまい、塗膜が傷んでしまったというものです。

除光液とは、主にマニキュアを落とす際に使われる溶剤ですが、特定のプラスチック

を溶かすものもあり注意が必要です。

このテーブルも、多くの家具に使用されている [ウレタン樹脂塗装] を施しており、
石油を原料にした合成樹脂(プラスチックに属します)塗料なので、
塗面が溶けてしまったようです。
 
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今回は出来うる限りのご要望にお応えしたく、敏速に、かつ低コストでの修理

方法で行う事に致しました。

その為、若干の溶け痕が残ってしまいますが、補修レベルでの対応で

お客様にご了承を頂きました。

なお、塗装関連の現地修理は作業環境や使用する道具など、限られた条件下で
完結させなければならない為スタッフは技術的にも高いレベルが要求されてくる

ものになります。

 
20040202.jpg



修理は主に※面相筆を使い補色しますが、作業は設置する部屋内で見る方向や
角度を注視しながら補色をしていきます。

(※日本画用の絵筆で眉毛 や鼻の輪郭など細い線を描くのに用い穂先の極めて細長い筆)

理由は木材は細胞構造上微細な凹凸や繊維の方向が有り、光が当たると反射が散乱し
見る角度や位置により色の濃淡、光沢感が異なって見えるのです。

そうした理由から、いかに違和感なく自然な感じに仕上げるかに注力するためです。






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↑ポイントは一度に加色せず薄めに色を重ねるイメージで行います。

①木目の方向に沿って、濃淡部分のラインを利用しながら描いていきます。

②周辺と色調が取れたら、フラット剤を塗布して艶合わせを行います。

 
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これですべての作業が完了です

所要時間、約30分ほどで終了しました。

今回の修理費用は以下の通りでした。

■修理工賃  ¥5,000

■出張費   ¥5,000

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合計     ¥10,000(税別)

2020年4月現在価格になります。


20040205.jpg 

今回は出来るだけ早く、訪問修理で対応させていただきました。

ありがとうございました。

これからもカリモク家具をご愛顧のほど宜しくお願い致します

こんにちは・・・・鹿児島営業所メンテナンス課です。
 

今回は食堂テーブルの天板に白い染みが出来てしまい、除去が可能なのか
ご相談を頂いたものです。後日入荷された天板を確認したところ、
大きく3カ所に柄が付いたような白い染みが付いていました。
 

200401.jpg
 

このような白化の原因のひとつとして考えられるのが、

天板上に水分を含んだもの(濡れた布巾やナベ敷きなど)の上に高温の物
(ナベ、やかん等)をのせ、一定時間置いていたりすると水分が天板内部に
浸透しやすくなり、白化現象がおきてしまうというケースです。
 

塗装を剥き取り、再塗装すれば完全に染みは消せますが、
お預かりして作業となり、時間もかかりますのでその間

ご不自由をお掛けする事になります。
 

そこで今回の除去方法として、内部に浸透した水分を除去して白化部分を
無くす方法を試してみる事にしました。
 
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200403.jpg

 

このテーブルはウレタン樹脂塗装で、上塗りはクリアなウレタンフラット塗料で
仕上げてあります。

白化現象は、このフラット塗料の層が内部に浸透した水分の蒸発を邪魔して
留めてしまい、時間の経過とともに表面が白化してしまうと考えられています。

この原因が正しければ強制的に熱を加え、内部に留まっている水分を蒸発
させてしまう事で染みが消える可能性があります。


 

ただ、どんな種類の塗料を使っているのかが分かっていないと、アイロンの

熱で塗面を痛めてしまう恐れがあるので、必ず、製品品番や画像などの

情報がとても大切になります。
 
200404.jpg


 

アイロンはいきなり高温で当てるのではなく、低温から徐々に様子を見ながら
温度を上げ当てていきます。(蒸気が出ないようにして使用します)

 

①天板に傷が付かないよう、乾いたウエスで保護しながらアイロンで熱を加えていきます。

②20秒~30秒から何回か繰り返し、アイロンを当てた作業を行いますと白化した染みが消えました!

 原因は塗装の変色ではなく、水分の影響だったのでトラブルとしては軽傷です。
 
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あと2カ所の白化部分も同様に実施して消えました。

作業時間約10~15分で完了しました。
 
 
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白化は再発するケースが有るので、濡れた敷物の上に高温なものを長時間乗せない事、
水分が天板に付着したら早めに拭き取る事、日ごろのお手入れ等も水拭きした後は
乾いた布巾で拭き取るようにしてください。

また、天板のフラット層は経年劣化による傷などで水分が浸透しやすくなっている場合があります。
この症状が頻発するようでしたら、剥き取り再塗装修理をお勧め致します。

 

修理費用

修理工賃 ¥3,000~(税別)

■別途往復運賃が弊社手配の場合必要です。

20204現在価格になります。  



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