こんにちは・・・・横浜営業所メンテナンス課です。
今回の修理は、新横浜ショールームへお問い合わせを頂きご対応した
サイドテーブル天板修理のご紹介です。
依頼内容は、購入されて5年程のサイドテーブル(品番:TU1752MK)に
誤って除光液をこぼしてしまい、塗膜が傷んでしまったというものです。
除光液とは、主にマニキュアを落とす際に使われる溶剤ですが、特定のプラスチック
を溶かすものもあり注意が必要です。
このテーブルも、多くの家具に使用されている [ウレタン樹脂塗装] を施しており、
石油を原料にした合成樹脂(プラスチックに属します)塗料なので、
塗面が溶けてしまったようです。
今回は出来うる限りのご要望にお応えしたく、敏速に、かつ低コストでの修理
方法で行う事に致しました。
その為、若干の溶け痕が残ってしまいますが、補修レベルでの対応で
お客様にご了承を頂きました。
なお、塗装関連の現地修理は作業環境や使用する道具など、限られた条件下で
完結させなければならない為スタッフは技術的にも高いレベルが要求されてくる
修理は主に※『面相筆』を使い補色しますが、作業は設置する部屋内で見る方向や
角度を注視しながら補色をしていきます。
(※日本画用の絵筆で眉毛 や鼻の輪郭など細い線を描くのに用い穂先の極めて細長い筆)
理由は木材は細胞構造上微細な凹凸や繊維の方向が有り、光が当たると反射が散乱し
見る角度や位置により色の濃淡、光沢感が異なって見えるのです。
そうした理由から、いかに違和感なく自然な感じに仕上げるかに注力するためです。
↑ポイントは一度に加色せず薄めに色を重ねるイメージで行います。
①木目の方向に沿って、濃淡部分のラインを利用しながら描いていきます。
②周辺と色調が取れたら、フラット剤を塗布して艶合わせを行います。
これですべての作業が完了です
所要時間、約30分ほどで終了しました。
今回の修理費用は以下の通りでした。
■修理工賃 ¥5,000
■出張費 ¥5,000
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合計 ¥10,000(税別)
2020年4月現在価格になります。
今回は出来るだけ早く、訪問修理で対応させていただきました。
ありがとうございました。
これからもカリモク家具をご愛顧のほど宜しくお願い致します