ダイニングチェアー脚の再接着締め直し修理

こんにちは・・・・東京北営業所メンテナンス課です。

今回は、1992年製「エスパニアシリーズ」のダイニングチェアの締め直し、
接着修理のご紹介です。 この製品は、当時バルセロナオリンピックを控え

注目されていたスペインをイメージして誕生したシリーズモデルで、木部の

線彫りや使い込まれ古びた風合いを人工的に施した「デイストレッシング」

「スパッタリング」といった高度な塗装技術を使ったものでした。

 
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今回の修理のご依頼は、椅子本体の接着箇所がぐらつき、
今後破損する恐れがあるとのことでお預かりしました。
お預かりした椅子は2脚でした。

(お客様ご自身でショールームまでお持ち込みいただきました。)
  

修理作業の手順として、まずは組付けされている各パーツを分解していきます。

この椅子は固定した数ヶ所に木栓で綺麗に加工がされている為、木部が破損

しないよう慎重に行います。

木栓を外し、次にボルト、木ネジを外していきます。

全てのネジ類を外した後はゴムハンマー等を使って叩いて外していきます。


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木栓は、まんなかに木ネジを打って、バールを使い、徐々に外していきます。

今回の用にきれいに外れる場合もあれば、破損してしまう場合もあります。

木栓を外して、中の固定ボルトを外します。

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今回のような板座椅子は、叩いた際に座が割れてしまうケースがあるので、

あまり力まかせに叩かないように注意しながら行っていきます。

これで椅子を構成していた各パーツが、バラバラになりました。
 
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地味で根気のいる作業ですが、接合箇所に付いた古い接着剤やゴミなどを
丁寧に除去していきます。丁寧に行なわないと穴が大きくなってしまったり、
うまく接着剤が固着しないなどトラブルにつながる恐れがあるからです。
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次は各パーツをもとに戻していく作業工程になります。

エポキシ系接着剤をヘラを使い、まんべんなく綺麗に塗布していきます。

ボルト固定してある箇所には、「ネジロック(ネジ緩み止め剤)」を塗布します。
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接着剤がはみ出した部分は、ヘラやウエスを使い丁寧に除去していきます。
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最後に旗がね、ヒモなどを使ってしっかりと圧締します。 
エポキシ系接着剤は固着に約1日を要します。
接着剤が硬化したことを確認し完成となります。  
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修理完了です!

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使うほどに味が出る手ざわり感のある「エスパニア」シリーズです。

しっかりと接着修理しましたのでこれからも末永くご愛顧ください。
 

 

今回の修理費用は

■再接着締め直し修理

1脚=5,200×2脚=\10,400(税別) 

今回はお持込み頂きましたので運賃は必要ありません。

※20184月現在価格になります


 

2019年4月

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