「ドマーニ」食堂椅子張り替え修理(布張り仕様を革張りに張り替え)

こんにちは、今回は東京都羽村市の多摩営業所からのご紹介です。

 

内容は、ドマーニブランドの「クイーンズライフ」シリーズの食堂椅子6脚のシートを

張り替える修理です。
 

≪カタログが画像より≫
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布張り仕様のものは、通常布張りで張り替えますが、ドマーニブランドでは、

元々のモデルとして布仕様と革仕様を両方を発売しており、今回はお客様のご要望で

革張りに張り替えをさせて頂くことになりました。

 

張り素材が全く異なる為、布と革では縫製の仕方、厚み、伸縮性等々異なる部分が多く、

通常よりも難しい作業となりそうです。

 

まずは、(左)張り替え前と(右)張り替え後の画像から。


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張り替え前の品は、お客様が大事に約20年ほどお使い頂いていたという事もあり、

木部の色艶はとても状態が良いのですが、シート部分は型崩れが起きた状態でした。

画像右側の本革に張り替えた状態ですが、素材が本革に替わった事で印象が大きく

変って高級感が増した感じになりました。

 
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左の画像は、シート部張り替え作業中の状態です。
張地は綺麗でしたが布地を剝がしてみると、中のウレタンクッション材は
変形して弾力も乏しくなった状態です。

 
こうなると新しいクッション材に変えるしかありませんので、一台ずつ丁寧に
既存のクッション材を手で剝がしていきます。

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クッション材を新しく変えた状態です。弾力も形ももどり綺麗な姿となりました。
その後、画像右側のような「テトロン綿」をシート全面に均等に載せます。
これにより、表面のふっくら感とふかふかな手触り感が増します。
これで中身の修理は完了。革に張り替える準備ができました。
 

 
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画像は牛革のシート縫製品パーツで、この状態で工場から入荷されてきます。
布と違い厚みが有り、手に持つと重量感もあります。
 
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縫製品は修理が完了したシートの上に形を整えていきながら画像のように仮装着して、
タッカー工具で張りつけていきます。
この作業時に通常の布素材をイメージして張付けていくとマズイので、今回の修理で一番気を
使って行ったところです。
 

張り替え後シートを本体に取り付け、最後に底張りを張って完成です。

 
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張り替え完了後のアームチェアとアームレスチェアです。
黒革がシックで落ち着きのあるデザインと塗装色にもよく合っていました。
 

 
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 布張りとは違い本革は厚みがある為、左右角の部分の処置
(面形状や玉縁の整え方など)が難しく慎重に張りつけていきました。
また、今回は布から革に変える為、張る際に面形状が異ならないよう、
6脚を均等に仕上げるのに気をつけました。
 
 

■今回の修理費用は
シート本革張り替え(部品代+作業代)¥35,600(税別)6脚=¥213,600

お預かりお届け往復運賃¥9,000(税別)

以上2017年11月価格になります。




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