和風民芸高座椅子 再塗装修理

こんにちは・・・・金沢営業所メンテナンス課です。

今回の修理は金沢ショールーム修理工房にて作業しました、和風テイストの高座椅子

(品番:GF5015ZW)木部再塗装修理です。 

 

このモデルは89年~03年まで販売されていたリビングダイニング兼用で使える椅子で、

今回お預かりした椅子は約20年ほどの長きにわたりお使い頂いている事もあり、背モタレ

角面部分の色剥げがかなり目立ち痛々しい状態となっていますが再塗装を施す事で、見た

目の印象はかなり改善します。 

 

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高座椅子 GF5015ZW                    工房に入荷された椅子。 今回シートの張替えは

幅640×奥行620×高さ730・座高300        しない為、フレームのみの姿で入荷。

                                     

 

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最初の作業として、まずは椅子全体の埃や汚れを除去したのち、サンドペーパーで軽く

空研ぎをします。 これは再塗装するにあたり、新しく塗布した塗料が付着後剥離しにくい

ように施しておくもので椅子全体にペーパー掛けします。

 

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次にスプレーガンを使い、まずは色剥げ部分を識別しやすくする目的で着色剤を薄めにして

全体に塗布しておきます。 

 

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局部的に色剥げしている角面部分には、筆で色差しをして色調を合わせていきます。

かなり手間のかかる作業ですが仕上がりぐあいに影響するとても大切な作業となります。  

 

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色差しが完了し、ベースとなる色調を整えました。塗膜が剥離した部分はこれでほとんど

目立たなくなりました。 

 

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次の塗装作業は、オリジナルに近い色調に整えていく工程になります。

指定されている仕様に調合をした塗料をスプレーガンで部分的に濃さ加減を調整しながら

バランスをみて吹き付けていきます。

 

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最終の工程は上塗りウレタンフラット剤を塗布します。 無色透明のフラット剤を全体が

しっかりと濡れた状態になるようスプレーガンで吹き付けします。 

吹き付け加減を誤ると塗面のざらつきの原因となるので熟練の技が必要となります。

 

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ウレタンフラット剤は完全乾燥までは一昼夜乾燥時間が必要です。

今回の再塗装ではお客様の使い込んだ感じを残すために、オリジナル仕様よりやや艶感の

ある感じ(4分消し)仕上げました。

 

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食堂椅子の再塗装修理は、とても手間のかかる技術的な技が必要な修理ですので

仕上がって完成した修理品には、ある意味愛着が湧いてくるものです。

お客様の大切な家具が修理後にまたお客様の毎日の暮らしのなかで

使っていただける事が喜びになれば修理した職人としては嬉しいことです。 

  

■今回の修理費用は、

工賃 ¥16,000×6脚

合計 ¥105,600(税込み)

2022年7月現在価格になります。

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