こんにちは、多摩営業所メンテナンス課です。
今回ご紹介する修理は、椅子フレーム傷補修と革張りシート交換修理です。
修理依頼品は、品番CS3115WBというモデルで製造ロットが00年10月の刻印があり、
ご購入後約２０年程使用されているものでした。
今回お引越しをきっかけに、椅子のリフォームと修理が出来ないか当社お客様相談室へ
お問い合わせ頂きご対処させて頂く事となりました。
修理内容については、飼っているワンちゃんが脚部分をかじってしまい
傷が付いてしまったものを直して欲しいというもの。
後日修理工房に入荷されてきた椅子の状態を確認したところ、かじり取られ
表面に凹み傷が多数付いている状態でした。
この椅子の塗装仕様は艶消し黒色で、材料はブナを使っているのですが
表面に木目柄が出ていない仕上げとなっており、充填剤（パテ）による
凹み傷の整形処置、および加色再塗装で噛み傷痕を消す修理方法で行う
事に致しました。
※木目柄を活かした仕上げで同様の修理を行う場合傷痕は残ります。
①深い傷は木工用パテⒶを盛ります。 浅い傷や牙による深い穴状の傷にはⒷ黒色パテを
塗布し平滑にしていきます。
②パテ類の乾燥後、ざっと全体をペーパーで研磨平滑にします。
③平滑整形処置後、スプレーによる黒色加色、フラット剤での艶合わせで仕上げます。
また、モタレ部分にも軽くペーパー（＃４００）を当て、フラット剤塗布で艶調整を施しました。
修理後の脚周りです。ご覧のように噛み傷や凹みが消え、奇麗に復元出来ました。
今回シートは工場にて製作された完成品での対応が出来ました。 あとはボルトで
固定してすべての作業が完了しました！
革色はグレー色をチョイスされ、モダンな印象に変わりました。
動物による噛み傷痕は、かじり痕による凹みや牙による穴状の傷、広い範囲に
浅く付く傷など損傷状態が多種な為、修理方法や用材の選択にかなり神経を
使いましたがベストを尽くし対処させて頂きました。
ありがとうございました。
■今回の修理費用は、
シートパーツ・取付工賃 115,200円（19,200円×６脚）
脚傷補修工賃 60,000円（10,000円×６脚）
配送代 15,000円
合計190,200円（税別）
２０２１年３月現在価格になります。
