こんにちは・・・・神戸営業所メンテナンス課です。
今回ご紹介する修理は、セパレートタイプの革張りソファー
(品番:ZS5858WW) 木製アームトップの剥き取り再塗装修理です。
アーム部分はナラ材無垢仕様で、ナラの木目が映えるボリューム感のある
デザインとなっており、修理できれいに復活が期待できるものです。
■今回の修理ご依頼品について
修理依頼品は右肘付きの一人掛け仕様の椅子で、シートの置きクッションは
外してありました。革部分は傷んでいませんが、アームの塗装状態はかなり
劣化が進んでおり、塗面がペラペラ剥がれ落ちるほどもろくなっています。
状態をよく見てみると、塗膜層の傷みがひどいくらいで木部の傷、
割れ等のひどい箇所は無いようです。
修理作業の段取りは、椅子本体からアーム部分を外す事から始めます。
まずは、椅子本体を裏替えして、プラスチック脚を外し、
さらに底張り地を外すと、椅子の内部が現れます。
アームは画像のようにボルトで留まっており、スパナを使い外します。
※取り外した木製アーム。
革がかぶさっていた部分(矢印部)は塗面がきれいなのがわかります。
①サンダー工具を使い塗膜を研磨、除去していきます。
②塗膜を完全に除去したあと、下地塗装を施します。
③次にサンディングシーラー剤を塗布します。サンディングシーラーとは無色透明で、
吸収性が高い木材に仕上げ塗料が吸い込まないようにする為と、塗料の密着性を
良くして美しく仕上げる事が出来るようにする為のものです。
④シーラー剤が乾燥した後、ペーパーで表面を研磨します。
⑤次に着色剤を吹付け、目的とする色に合わせていきます。
今回はアメリカンウォールナット色という当時の仕様色を使います
(現在、同色仕様の現行製品はございません。)
⑥着色が完了しましたら、最終工程の仕上げ剤(ウレタンフラット剤)を
塗布致します。仕上げ剤は艶度数が色により異なっており、
今回の指定度数は7部消しです。乾くと落ち着いた艶になります。
塗料が完全に乾燥したらアームを取り付け、
塗装工程の手順通り、一つ一つの工程を着実に修理対応をさせていただきました。
ナラ材の木目もきれいに出て問題なく、仕上がりました。
ありがとうございました。
■今回の修理費用
肘木部再塗修理 ¥9,800(税抜)
別途お預かりお届け往復運賃が必要になります。
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2020年3月現在価格【往復運賃¥6000(税抜)】となります。