こんにちは・・・・多摩営業所のメンテナンス課からの紹介です。
今回ご紹介するのは、24年程前にご購入され愛着を持って長年お使いいただいている
食堂椅子で、製品品番が[CS2635GW]というモデル4脚の修理内容です。
修理は、木枠接着が切れて緩んだり、籐は破れてしまってますが、日々の普段使いに
よる壊れ方なので今回の修理で新品時に近いコンディションに仕上げられそうです。
お預かりしました椅子は、4脚でいずれも同じ内容の修理となりました。
≪詳しい修理内容≫
■背もたれ籐張りの破れのため張替え
■座面張地の張替え(革張りから合成皮革へ)
➡シートの完成品で取替え、ベースから新しく製作したもので付け替え
■木枠フレームのぐらつきの再接着締め直し修理
1.まず作業に入り前に、古い座面を取り外しぬるま湯に中性洗剤を少々いれて
椅子全体をお湯拭きで清掃します。これは、籐の張替え時に塗装を施しますが
汚れを落としておかないと汚れ痕が残ってしまうからです。
※また、補強ゴマが欠損していましたので、再作成しました。
2.破れている藤部分は、周囲の籐芯を含めすべて背もたれから取り外します。
そして緩みの有る無しに関わらず、ほとんどすべての木枠接合部を一旦分解していきます。
また木枠のホゾやホゾ孔の接着剤の塊りは、きれいに取り除いてきれいにします。
3.背もたれは、水に浸して柔らかくしておいた新しい籐を張り込み、
乾いてピンと張るのを待ちます。また、フレーム木枠は接着剤にて組みなおし、
ベルトで圧締して丸一日乾燥させ圧着します。
4.翌日接着剤がきれいに固着出来たかを確認後、籐のケバ取りを入念に行い下地
を仕上げます。 画像のようにモタレ部はマスキングテープを貼り、塗装作業時に
余分な塗料が付かないようにします。
5.モタレ部を、ステイン塗料による着色、仕上げ用の平面を作るサンディング、
補色を行い、上塗り剤のウレタンフラット剤を塗布してモタレの修理は完了です。
6.最後にお選びいただきました張地で、予め作成したシート座面の
新しい完成品をボルトで固定します。
お預かりしました椅子も修理を終わると、見違えるようにきれいになりました。
今まで長い間、大切にお使いいただいてこその事だと思います。
ありがとうございました。
これからもまた、末永くお使いいただけると思います。
そして、シートの張り素材と張縫製には以下の注意点がありますのでご確認
下さい。
今回の修理費用は、
■背もたれ籐の張替え1脚\13,800(税別)
■ぐらつき再接着修理1脚\5,200(税別)
■シート完成品取替え1脚\6,000(税別)合成皮革
合計¥25,000(税別)×4脚で\100,000(税別)になります。
※別途預かり配送費用が掛かります。
以上、2019年5月現在価格になります。