食堂椅子の背もたれ・破損修理と籐張り替え修理

こんにちは、横浜営業所メンテナンス課からの紹介です。
 
今回は、30年以上前に発売した食堂椅子の「背もたれ破損と籐の張り替え」という、
内容が異なる2つの修理の紹介です。
尚、修理品はお客様相談室にお申し込みいただき、
新横浜ショールームへお持込いただきました。
 
お預かりした製品のカタログ画像です。
 

180601.jpg 

最初に、背もたれの破損状態から確認していきます。
何らかの衝撃で、向かって右側の木部が一部欠損するほど、かなり激しく
破損しています。
 
それに伴い、籐張りの一部もダメージを受けているので、修理の段取りとして、
まずは籐を剥がしてしまってから木部の修理に取りかかります。

欠損した木材の破片は、お客様が大切に保管されており、今回ご持参されて
いましたので、この破片を再利用して木部の修理をすすめていきます。
 
180602.jpg

 

先ずは籐部分をきれいに剥がして、画像のような木枠のみの状態にします。
 
180603.jpg


 

次に欠損した破片を元の位置に接着。外してあったもたれトップのパーツも位置合わせ
をして接着します。

破片は大きな歪みもなく、画像のようにうまく治まった様子です。

接着はエポキシ接着剤を使用して、固着させる為一晩おいておきます。
 
180604.jpg
 

翌日固着したのを確認してから、接着した部分の面を平滑にする為サンドペーパーなどで
表面を削り研磨します。
 
 
180605.jpg
 
 

すべての接着面が平滑になったら、新しい籐を張っていきます。

籐を張る際に、水で濡らして柔らかくして張り込む為、乾かすのに再び一晩おいておきます。

 180611.jpg
https://www.karimoku.co.jp/blog/repair/2014/10/
 

180606.jpg
 

翌日籐の乾燥を確認後、先ずは籐部分の下塗り作業を実施します。

籐部分がある程度もとの木枠の色に近づいてきたら、接着修理をした木枠部分の着色を行います。

着色は筆塗りなどしながら色合わせをして、全体に補色していきます
 
180607.jpg
 

最後にフラット塗装で艶を整えて完了です。

木枠の修理痕もきれいに補色され、目立たなく仕上げる事が出来ました
 
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180609.jpg 

籐を新しく張替えておりますので、強度も充分確保されました。

これからも大切にご愛用ください。

ありがとうございました。

 

今回の修理代は

木枠接着修理代 9,100円(税別)

張替代 13,800円(税別)籐パーツ代含む

合計 22,900円(税別)

以上20186月価格になります。





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