2016年6月の記事
ミラノサローネの話、
最終回の今日は日本企業のインスタレーションをご紹介します。
世界から多くのデザイナーが集まるミラノサローネに合わせて
インスタレーションを行う企業はたくさんあります。
色々拝見した中から、印象的なものを・・・
「シチズン」
2014年に賞を受賞し、日本でも凱旋展示を行った作品の発展系。
(表参道で拝見して感動し今回どうしても見たかったのです。)
12万個もの腕時計の基盤を雪のように散らす光景は圧巻でした。
「AGC旭硝子」
「アモルファス」というガラスの分子を10億倍に拡大したモノ。
ガラスと鏡で構成された会場はまるで異空間にいるような感覚になります。
「パナソニック」
140面のモニターで構成される7本の柱で、映像と音響のインスタレーション。
テンポ良く切り替わる画面に釘付けでした。
2016年のピープルチョイス賞を受賞された作品とのこと。
「nendo」
佐藤オオキさん率いるnendoは、
漫画の中から飛び出してきたかのようなユニークな椅子を50点展示、
金属で出来ているそれらはいつものイメージとは異なり、強烈な印象でした。
様々な刺激を受けたミラノでの数日間、
ショールームのスタイリングにも生かしていけるようガンバリマス。
こんにちは、ドマーニ日本橋です。
ミラノサローネの話、3回目はカラーについて。
色には流行があると定点観測すると気付きます。
たとえば同じブルーでも、3年前と今年とはニュアンスや
使われ方が全く違っていたりして、興味深いですね。
まずは今年はじめから間違いなくトレンドと言われている
2つのカラーから。
「ローズクオーツ」
パントン社で発表されているトレンドカラーのうちの1色。
淡いピンクは明るくやわらかい印象を与えるのにピッタリ。
同じく流行のシャーベットカラーのイエローやブルーとの
コーディネートを多く見かけました。
「セレニティ」
もうひとつがこの淡いブルー。北欧のブランドから高価格帯の
ブランドまで幅広く使われていました。
グレーに取って代わる色と表現されているくらい、
様々な使い方をされていました。
「イエロー」
イエローは以前のターコイズブルーとの色合わせはほとんど目にせず
グレーコーデの中にアクセントとして使われていることが多くありました。
ゴールドが流行しているためか、オレンジみの強いイエローが多く、
ゴールドの代わりによく使用されていました。
「ブルー~グリーン」
青みのグリーン~緑みのブルーのような、一言で何色と言えない
ニュアンスのある色味が多かったです。
グレーに合わせてよく使われていました。
「ベージュ~グレー」
ベージュやグレー(グレージュなども)もやはり多く目にしました。
上質なコーディネーションには欠かせない色だと思います。
ラグやクッションなどに他の色を加えないワントーンコーデ
として使われていることも・・・
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ちょっとヨリミチ。
視察中は本当にタクサン歩きます。
サローネ期間中はお天気にも恵まれ
(雨にも降られず、肌寒い日もありませんでした・・・)
喉も渇くので、こんなゴホウビ!?も。
本場のジェラートは、とてもおいしかったです。
こんにちは、ドマーニ日本橋です。
ミラノサローネの話、
2回目は気になった家具のデザインやスタイリングについて。
多くの展示を見て、写真を撮影していると、
必ずよく見かけるものが出てきます。
そんなモノタチをご紹介したいと思います。
まずは「丸みのあるデザイン」。
昨年までのダイニングチェアーのトレンドの流れから
今年はソファやテーブルにも角が無いデザインが多かったようです。
張地でお世話になっている「kvadrat」でも、こんな丸い椅子を
見かけました。
続いて「ブレード(編み込み)」のもの。
こちらも昨年からの流れか、手仕事の良さを伝えるものとして
籐や革などの天然素材から金属まで、ブレードデザインを
多く見かけました。
組み合わせる「センターテーブル」。
センターテーブルは、日本だとひとつボンと置いてしまうことが多いと
思いますが、このように複数のテーブルを組み合わせた提案が多く、
同素材のもの同士だったり、意素材だったり、
スツールを合わせてみたりと、色々なパターンがありました。
「ゴールド」のコモノ。
以前はカッパーなどの赤みのある金属色が多かったのですが、
今年はゴールドをよく目にしました。
テーブルの上に飾られている小物だけでなく照明や家具の一部に
使われていたりしました。
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ちょっとヨリミチ。
この写真、日本ではなかなか見ない光景が・・・
わんちゃんがリードなしでショップ内を歩いています。
まるで自分も「コレがいい!」と家具選びに参加しているよう。
市内を歩いていると、たくさんのわんちゃんのお散歩に遭遇しますが、
ちゃんと躾られていて、そして家族の一員として迎えられていることに
心がほわっとしました。
こんにちは、ドマーニ日本橋です。
だいぶ時間が経ってしまいましたが・・・
今年の4月にミラノサローネの視察に行ってきましたので
少しずつご紹介をしていきたいと思います。
『ミラノサローネ』とは・・・
世界最大級の国際家具インテリア見本市、今年で55回目の開催です。
コスミット(イタリア家具協同組合)が主宰しているフィエラ本会場での
「ミラノ国際家具見本市」に加え、同時期にミラノ市内で行われる
「フオーリサローネ」(サローネの外の意)と合わせて
ミラノサローネと呼ばれています。
ミラノ郊外にある会場はとても広く、
東京ビックサイトの東西館を合わせた面積の4倍以上もあります。
延々と続く通路。この両サイドに20を超えるホールがあります。
この会場にプラスして市内も見て回るので、1週間あっても足りません・・・
さっそく、会場に出展していた「karimoku」ブースから。
今回はスタイリングも担当しました。
カリモクブランドの人気モデルでの品揃えでしたが
塗装色や張地の色(暖色or寒色)・質感(起毛感orさらっと)
そしてスタイリングの小物で、
「色を遊ぶ」をテーマに季節を2つに分けました。
こちらは秋冬のイメージ。
片肘2人掛を左右合わせて4人掛としてのご提案は
ヨーロッパでは良く見る組み合わせです。
ダイニングの張地は花柄の金華山織です。
華やかな張地は座面部分だけでもインパクトがあります。
こちらは春夏のイメージ。
ナチュラルな塗装に葉っぱがモチーフのペンダントを合わせました。
さらっとしたテクスチャーの張地でさわやかに。
アイビー(葉)の壁紙で自然の中に佇んでいるかのような雰囲気です。
会場内とは別に、市内のギャラリーには
「karimoku new standard」を出展していました。
毎年本会場ではなくミラノ市内の色々なギャラリーで展示を行って
きましたが、今年はDUOMO近くの注目エリア5VIE地区に出展。
適度に古めかしくてステキな場所です。
CHUNG EUN MO女史(イタリア在住の韓国人アーティスト)との
コラボレート展示は、ブランドイメージやギャラリーとも合っていて
どこか懐かしさを感じる雰囲気でした。
週末にはウェルカムパーティも。
多くの方で賑わっていました。
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ちょっとヨリミチ。
ミラノといえば、このDUOMO(ミラノ大聖堂)。
KNSのギャラリーに行く際も前を通りましたが、
ココを中心に視察をスタートしたり、待ち合わせしたり。
歴史を感じる建物が身近にあって、ミラノにお住まいの方に
軽い嫉妬を覚えて(笑)帰ってきました・・・