1958年に開場し、1964年の東京オリンピックのメインスタジアムとして使われた国立競技場。2014年の閉場までに、サッカーやラグビーといったスポーツやコンサートに湧いた、今も多くの人々の記憶に残る場所です。
2015年の解体に先立ち、この特別な場所から取り外し、保管しておいたスタンドの自由席シートが、3組のデザイナーの手によって、新たに「椅子」として生まれ変わりました。これらのシートの座面を使い、ドリルデザインが「スツール」を、白鳥浩子が「背もたれ付のチェア」を、鈴木元が「2人掛けのベンチ」を、それぞれデザイン。
カリモク家具が設計、製造を担当し、3種の「椅子」として誕生しました。
◆TOKYOスツール/SAYONARA国立競技場 350脚
価格:3万2400円(税込)
サイズ:W390×D400×H465(シートハイ:440mm) 3.3kg
ドリルデザイン/DRILL DESIGN 林裕輔と安西葉子によるデザインスタジオ。2001年設立。「Canon」「MUJI」「Camper」「Mercedes Benz」「TIME&STYLE」など国内外のブランドにデザインを提供。「Red Dot Design Award」「German Design Award」「Good Design Special Award」など受賞歴多数。
◆ponyチェア/SAYONARA国立競技場 150脚
価格:4万3200円(税込)
サイズ:W390×D510×H655mm(シートハイ:425mm) 4.8kg
白鳥浩子/Hiroko Shiratori 家具と空間のデザイナー。東京造形大学で家具デザイン、英ロンドンのチェルシー大学で空間デザインを専攻後、2006年英ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)デザインプロダクツ修了。RCAの同窓生と設立したOKAYstudioのメンバー。11年〜13年スキンケアブランド「Aesop」のクリエイティブディレクターを務める。
◆KOKURITSUベンチ/SAYONARA国立競技場 200台
価格:5万4000円(税込)
サイズ:W810×D400×H480mm(シートハイ:455mm) 6.5kg
鈴木元/Gen Suzuki プロダクトデザイナー。1975年生まれ。金沢美術工芸大学卒業。英ロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)デザインプロダクツ修了。松下電器産業(現パナソニック)、IDEOロンドン、ボストンオフィスを経て2014年GEN SUZUKI STUDIO設立。グッドデザイン賞審査委員、Cannes Lions審査委員、金沢美術工芸大学非常勤講師。