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今若者の間で60年代風の家具が一世を風靡している。「温故知新」という言葉もあるが、彼らは決して自分たちがまだ生まれてもいない60年代が好きな訳ではない。ものが溢れている社会の中で、より快適なものを本能的に見つけ出しているのだと思う。ハイテクノロジーなIT社会だからこそ、「ほっとする」とか「懐かしい感じ」という安らぎこそ、これからの家具には必要なのではないだろうか。デザインという仕事は、素敵なフォルムを作り出すということだけではない。むしろ人が楽しく過ごせるために、素材をどうコーディネートしていくかが大きなポイントだ。人と直接触れる素材自体が、その人の感覚として思い出となり、歴史になる。 |
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CE7030BR
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例えば革の傷をとってみても、その革の持つ歴史が家具の味となり、たった一つの空間となる。そんな味わいを楽しめる家具をデザインすることが、私たちの使命だと思っている。豊富な自然に囲まれたわが国では、四季折々の風情が繊細な日本の文化を作り上げてきた。だが、いつしかそれが小さな傷も許さない文化となり、素直に素材の良さを楽しむことを忘れていないだろうか?ひとつづつ表情の異なる木目や節、日ごとに変わってゆく革のグラデーションや布地のシワの形。そういった、自然環境の生み出した天然の素材との対話を楽しむ。そんな自然環境とのコミュニケーションが,これからのインテリアシーンをますます楽しくすると思う。
永田 良文D e s i g n e r
1949年鹿児島県生まれ。1972年九州産業大学デザイン学科卒業、刈谷木材工業株式会社入社。デザイナーとして長年に渡り、家具のデザインに携わる。1985年に手掛けた、花梨材のシャープなフレームが特徴の「CE7030BR」が日本の椅子108脚に選ばれる。1998年同社取締役就任。現在も新シリーズの開発チーフとして活躍中。
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