2017年8月の記事

こんにちは・・・・今回は、東京南営業所メンテナンス課からのご紹介です。

 
ドマーニブランド「モーガントン」シリーズの飾棚扉の開閉が困難になった
とのことで、訪問させていただきました。

 
「モーガントン」の飾棚の扉は、デザインの特徴で箱本体の内側に収まる
「インセット」型なので、一旦扉の開閉角度や精度が狂うと箱本体に接触し
開閉しづらくなる事があります。

 
また、蝶番金具をそのままで取り替えても同様の状態が発生しやすく、
修理従事者であるサービスマンにとっては難しい作業と言えます。

 

≪カタログ画像より≫

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お客様は、26年前からこの製品をご使用して頂いているとのことでした。

よく使われる右扉の蝶番が磨耗してしまい、開閉するのに苦労されてました。

 

 

 

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故障した蝶番は、磨耗して矢印の部分に隙間が出来ています。
隙間分だけ扉自体が下に下がり、箱本体に接触している可能性があります。

 
まずは、蝶番のネジを緩めて本体から扉を外していきます。
蝶番は、「旗型」タイプと云われ、重量のある扉に用いられるものです。
 
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矢印のように、既存のネジ穴は埋め直してから蝶番の取付けに入ります。

既存の穴をそのまま利用してしまうと、経年変化により穴が歪んでしまっている

ケースが多く、扉を歪んだ状態で取り付けてしまう恐れがあるからです。

 
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開閉具合を何度もチェックしながら、右扉の上下蝶番2個の交換が完了しました。

交換後にお客様に確認していただきました。

今まで扉を持ち上げながら閉めていたので腰が痛かったが、これからは腰に負担を

かけずにスムーズに開閉できると喜んでいただきました。

 


 
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普段使いに不自由されていたことが解消できて、お役にたてたことが嬉しく思います。
地震対策もされており、今後も永くお使い頂けます。

 

また何かのお役に立てれば幸いです。

ありがとうございました。

 

 
■今回の費用は、

蝶 番  ¥3,600×2=¥7,200(税別)
工 賃  ¥1,300×2=¥2,600(税別)
出張費 ¥3,000(税別)
合 計 ¥12,800(税別)
以上、2017年8月価格になります。

こんにちは・・・・今回は、中部メンテナンス課からのご紹介です。

それは、私も出会ったことのない商品でした。

約40年ぐらい前の製品で「リクライニングチェア」通称リクライナーです。
当時お客様は布張りコーナーセットの一部として
2台購入して使用されてました。

そのうちの1台は機械が故障して処分しました、とお話して頂きました。
 

当時のカタログから
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米国バリス社と技術提携して造られた本格派リクライナーで、金具類は輸入していた
そうです。①フルターン ②ロッキング ③リクライニング の3つのアクションが出来る
高機能な商品でした。
 
当時この商品の特徴として、「煩わしい操作は一切不要で腕の力だけでスムーズに

動かす事が出来ます」とあります。

 
在のカリモク製品では「ザ、ファースト」がありますが、この当時にも同様のニーズが有り、

それに応えようと具現化したモノがあったのですね。
 
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張替え修理前の状態です。過去に一度張替え修理をされたとの事。

その為オリジナルと少し印象が異なりますね。

機能的な部分は正常に可動しているようです。

  
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張替え修理後の姿です。表張地と合わせ、内部のウレタンクッションも全て交換

されています。張地でかなりイメージが変わりました!お客様も綺麗になった椅子に

感動して頂きまして、大事に使っていきますと言っていただきました。

 
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モタレ部分はリクライニングした状態のとき体が沈まないように、座り心地感を第一に考え

張り替えしました。現在では入手困難な金具を、絶対に壊してはいけないと思いながらも、

昔を思い出しながら楽しく作業出来ました。

まさか自分の若い時に作った商品が、また更に使い続けて頂ける事の喜びを感じた修理

作業でした。ありがとうございました。
 
 

■今回の修理費用は、

総張替修理¥247,600(税別)預かり配送料7,000円(税別)=合計254,600円(税別)
2017年8月現在価格になります。