2016年9月の記事

こんにちは・・・・横浜営業所のメンテナンス課からの紹介です。
 
今回は、『ルスティックシリーズ』の食堂椅子(品番CR0715モデル)の修理紹介です。
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当時の張地は合成皮革でしたが、お預りしました椅子は張替えをされ
違う布地が張られていました。
 

『ルスティックシリーズ』は、ヨーロッパの生活具をイメージした民芸調シリーズでダイニングセットの
ほかリビングセット、サイドボード、食器棚、TEL台などの小物家具を揃えていた大人気のシリーズ
商品でした。
 
お預りしたのは、25年~30年ほど前の製品で、ご依頼の修理内容は
①接着修理、②再塗装修理、③シート部交換修理の3点になります。
全部で4脚の椅子をお預りしました。
 
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修理に取りかかる前に、まずは木部全体を中性洗剤で清掃して作業が
行いやすいよう準備をしていきます。
 
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①接着修理:  
木部の組み付け部分に複数個所緩みが発生している為、再度接着剤を塗布し固定を行います。  
かなり緩んでいる部分は、完全に分解し組み直します。接着は「旗がね」などを用いて圧着
します。画像のように接着剤(エポキシ剤)を完全に硬化させる為、約1日間そのままの状態に
しておきます。
 
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②再塗装修理:
木部には多数のキズや塗膜はがれが発生しており、筆やスプレーガンを用いて修理を行います。
まずは全体をペーパーで空研ぎします。塗装ハガレがひどい箇所は、残っている塗膜部分と
木地の段差をなくすよう丁寧にペーパー掛けをします。
着色は塗料を布にしみこませ、木部にすり込んでいきます。
 
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塗装が薄く目立つ箇所は面相筆で着色してゆきます。
 
自然な感じに仕上げるには塗料を出来るだけ薄く希釈し、根気よく何度もぬり重ねてゆくのが
コツです! 

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全体に着色を施したら、スプレーガンを用いてサンディングシーラー(上塗剤の浸透を
抑え仕上げを美しくします)を吹き付けます。
充分乾燥したら、フラット(上塗剤で艶を整え美しく仕上げます)を塗布して艶を整え
仕上げます。
 

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③シート部交換:
シートは、お選びいただいた布地にて予め完成品を作成して、乗せ換えるすることが
できるタイプでしたので、本社工場より取り寄せし、入荷後に取り付けて完成です。
張地は、カリモク布モダンCOM張地の中から、ウール使いの (ブレイブアーバンブラック)
をお選びいただきました。
 
ルスティックシリーズの塗装色によく合い落ち着いた雰囲気に仕上がりました。
 
修理のご依頼ありがとうございました。
 

■今回の基本修理費用は、
・接着修理  1脚¥5,200(税別)×4脚
・再塗装修理 1脚¥13,000(税別)×4脚
・シート完成品乗せ替え 1脚¥14,300(税別)×4脚
・往復運賃(4脚)  ¥6,000(税別)
・合計 136,000円(税別)です。
■以上、2016年9月現在価格になります。