2014年4月の記事

こんにちは、本社メンテ ナンスセンターです。

今回は、本社メンテナンスセンターでの修理現場から、
30年弱大切にお使いいただいていますクラシックチェアの                             木部再塗装と張替え修理の紹介です。

画像の製品は、『ネオクラシックシリーズ』1981年ごろから
2001年まで発売していましたルイ16世スタイルのクラシックチェアです。
木枠の飾りは、伝統様式の縦溝入りのスタイルです。
張地の止め付は鋲止めの伝統を受け継いだ仕上げです。

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作業の始まりです。
まず古い張地やウレタンを丁寧にはがしていき
すべて取り除いています。椅子は、木枠だけにされていきます。

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座面に注目してみると、連結のコイルばねが使用されており、
ビクともしていませんでした。金属バネの耐久性に感心しました。

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張地をはがして、木枠だけになった椅子は、
全体の汚れ落とし、空研ぎが行われます。

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長年の間に付着した汚れや或は小傷は、サンドペーパーやスチールウールで擦って
馴らしていきます。全部の傷までは、すべて修復は難しいですが、「空研ぎ」に時間を
掛けることは、塗装前の重要な作業のため、丁寧にされていました。

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塗装修理の始まりです。埃の付着などがないよう、特別に区切られた
専用の塗装ブースに移動します。

塗装には、スプレーガンを使用して細かな霧状に塗布していきます。まず着色剤で
全体のバランスを見ながら色付けです。着色完了し乾燥された後、次にフラット塗装です。           下塗りをして仕上がり確認をしながら、乾燥させた後サンドペーパーで均一にならす為、           一旦空研ぎをし、さらにフラット塗装をします。最後に艶や仕上がりを調整しながら、              透明フラット塗料が、塗布されます。塗装の完了です。

塗装完了後、十分乾燥してから張り込み作業が始まります。

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まずウレタンの装着です。
専用の接着剤をスプレーガンで両面塗布し、
その表面を十分乾かしてから、椅子本体に接着します。

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いよいよ、新しい張地の張り込み作業です。

鋲止めの前に、全体を均等にエアータッカーで
仮り止めしていきます。バランスよく無駄な皺が
発生しないよう、ここでも非常に注意深く、張り込んで行きます。

そして、張込み作業として最大のポイントの鋲留めです。

140409.jpgのサムネール画像

5個連結一組の連続鋲を、ずれないように注意をはかり均等な力で
打ち込んでいきます。使い慣れた金槌でテンポよく打ち込まれ、
まさに職人技です。

背もたれの表裏、両アーム回り、シート面の下飾りすべてに鋲留めが
施され、クラシックチェア「ルイ16世スタイル」の塗装、張替修理の完了です。

◆修理費用は、木部再塗装修理¥17,820(税込み)シートモタレ全張替えは、
 張地によって変わりますが、鋲打ちを含み¥54,432(税込み)。
 その他ぐらつきが見つかった椅子は、再接着修理で¥5,616(税込み)が
 加わりました。
◆価格は2015年4月現在のものになります。


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